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夢を見た。  作者: 雪月
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悪い竜の夢

夢を見た。


聖竜と邪竜のいる世界の夢だ。


白い竜は人に変化するからよい竜で、それができない黒い竜は悪い竜だと信じられている世界。

白が成長して羽化して黒になるのに、人は邪悪と黒を狩る。


今日もまた、大きく気高く悲しい鳴き声が空に響く。


罠にはまった黒竜が封印されて城に運ばれたらしい。

闘技場で勇者が倒して、箔付けにするそうな。


それを知ったのは、人に化けた白い竜。

友の助けを借りて、黒い竜を助けようと城に忍びこむ。

バレて逃げて。

石の塔を飛び降り、石の回廊で挟み撃ちに捕まりそうになりながら。

ごちゃごちゃした市場、狭い路地。

ああもう駄目だと、そこでやっと封印が解ける。


石の壁を壊しながら、さあ飛べと。


……しているのは、野外劇場。その舞台。

大道具係としててんやわんやの大騒ぎをしているそんな夢だった。



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