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夢を見た。  作者: 雪月
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サバイバルな夢



大きな建物の中に居た。


建物が古いのか世界が古いのか。


指輪物語に出てきそうな石造りで尖塔も中庭も鉄格子も噴水もからくり細工もあるようなところだったが、デパートだった。


私は本屋に居た。


やはり古びた装飾の本や洋皮紙の巻物が並んでいたが、漫画の新刊コーナーもきちんとあった。


私は読んだことのないはずの本をいつも読んでいるシリーズものの新刊と認識し、喜んで手に取りレジに並んだ。


そしてここで夢ならではの急展開が発生し、この建物の中にいる人間は、皆、殺されることになった。



パニックである。



グループができ、逃げ道を探す者、戦う者、足手まといを蹴落とす者、隠れ通路を見つける者、弱者を踏み台にする者、罠をかける者、罠にかかる者、殺す者助ける者。人間模様が様々に繰り広げられた。


私は、居心地がいい隅っこで買った漫画を読んでいた。


面白かった。


実際に存在していたらぜひ最初から読みたい。線は荒かったが生き方は美しい、勢いのあるアクションものだった。バッタの怪人が報われることなく戦っていた。


「本なんか読んでいる場合か!」


至極当然の罵声が飛んだ。


「この本を読まなくて、結末を知らずに死んだら後悔するわ!」と言い返していた。


悔いを残さず死ぬのだと言えば格好いいが、生きる努力をしない格好悪い主張である。


ダメダメじゃんと思いながら、それこそ結末を知らずに夢は終わった。






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