表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
旧安良木村「音録石」解析記録:ランクEダンジョンにおける冒険者失踪事件  作者: 雨宮 徹


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

86/95

第85話 【日誌】ルキアの記録4

 事態は、私の「歴史学」という範疇を完全に超脱した。ギルベルト……。いや、あの皮を被った「三柱目」は、私たちが編纂してきた王国の歴史そのものを、文字通り「咀嚼」し始めたのだ。



 先ほど、ギルドの地下書庫で、私が書いたはずの報告書を見つけた。だが、そこに記されていたのは私の文字ではなく、赤と黒の縞模様の糸で綴られた「献立表」だった。私の名前、ルキアの横には「珍味:脳髄の塩漬け」と、事務的な筆致で書き加えられている。逃げる場所など、最初からなかったのだ。



 私が歴史を調べていたのではない。歴史という怪異が、私をこの村へ「おびき寄せる」ための、長大な罠を綴っていたのだ。



 喉が渇く。だが、この渇きは心地いい。私の知識、私の誇り、私の名前。すべてが、あの「安らぎの村」の土に還り、肥やしとなる。ああ、素晴らしい。歴史とは、編纂されるものではなく、「捕食されるプロセス」のことだったのだ。



文責:王都……だった……何か……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ