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第78話 【公文書】受付記録3
【10月26日:業務日誌】
受付担当者:ミカ
天候: 雨
新規受入組数:2組
特記事項: 本日、1組が「安らぎの村」へ出発。1組が1泊の滞在を希望。
備品管理: 識別タグ60個補充、「収穫祭」のビラ補充
備考:本日も来訪者少なし。宿泊する新米冒険者の名前は「サトウ」っていう
らしい。かなり変わった名前ね。異国から来たのかしら。まあ、村にお金を落とすなら気にしなくていいか。
【ミレットのメモ】
サトウなんて変な名前。ミカの言う通り、異国からの訪問者ね。私は、冒険者じゃなくて、歴史家だと思う。直感だけど。
【研究員のメモ】
私は今、プレハブの部屋にいるはずだ。だが、私の手首には、いつの間にか「識別タグ:No.1131」が固く巻き付けられている。業務日誌に書かれた「サトウ」は、間違いなく私だ。
【研究員のメモ:追記】
学生が「サトウさん、チェックインの時間ですよ」と、私の背中を押した。プレハブのドアを開けると、そこは雨の降る「拠点村」のギルド前だった。私は、自分の手記の中に「自分自身」を書き込み、そのまま物語に飲み込まれたのだ。ミレットがこちらを見ている。彼女の持つ赤ペンが、私の名前を「収穫予定リスト」に書き加える音が聞こえる。




