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第68話 【日誌】ギルド長の記録3
やはり、そうなったか。アイゼンの死を知って以降、ミレットは、壊れた人形のように「私が、私が、私が」とつぶやいている。ミレットにこれ以上かき回されないため、そして、私の目的のために、この絶望感が必要だった。アイゼンの死は偶然だったが、これは僥倖だ。天が、私の味方になった。これ以上に心強いことはない。あとは、ルキアと仮面の人物を葬ればいい。さあ、私の時代はすぐそこまで来ている!
【研究員のメモ】
部屋のテレビから流れるニュースが、すべて「ギルベルト様の野望」を称える放送に変わった。気がつくと、私も「私が、私が、私が」と呟いている。アイゼンを殺したのは、私だったのではないか。
【研究員のメモ:追記】
学生が「先生、僥倖ですね。これで誰にも邪魔されず、先生の腹部を『収穫』できます」と、私の腹に「合格」の印を焼き付けてきた。痛みはない。ただ、天が私を呼んでいる。「安らぎ」は、もうすぐそこまで来ている。




