2回目 一秒先の君
AIと殴りあってRPGツクールで作る予定のゲームのシナリオ作って大幅に書き直しました。
とりあえずシナリオだけこっちにアップします。
OFF BGM
モノローグ
いつも通りの朝
いつも通りの教室
いつも通りの、あなたの隣
笑ったり
からかわれたり
たまに、黙って並んで歩いたり
その全部が
私の一日をつくってた
気づいたら
あなたの声で始まる日が
当たり前になってた
でも
当たり前は、今日で終わる
卒業式
みんなが未来を語る中で
私はまだ、
“好き”の一言さえ言えていない
このままじゃ
何もなかったことにして
笑って手を振ってしまう
でも
それだけは嫌だと思った
だから
今日こそちゃんと伝える
あなたと過ごした日々が
私にとって、どれだけ大切だったかを
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## 告白までの流れ
### 1. 学校の門を出る (スタート)
**シーン:** 卒業式が終わり、校門の前でふたりきりになる
陽翔「…終わっちゃったな」
澪「うん、なんか実感ないね」
**選択肢:**
- 「ちょっとだけ歩かない?」(→寄り道イベントへ) 好感度2
- 「…ねえ、今日ってさ」(→早めの告白ルートへ) 好感度1
- 「このまま帰る?」 選ばないとこれ
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### 2. 帰り道
**シーン:** ふたりで歩く、いつもの帰り道
**会話例:**
陽翔「明日から、もう制服着ないんだな」
澪「…なんか、変な感じ」
**選択肢:**
- 「覚えてる?文化祭のときさ」(→思い出話) 好感度2
- 「陽翔は、これからどうするの?」(→未来の話) 好感度1
- 「…寂しくなるね」 選ばないとこれ
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3. 寄り道(※選択次第で発生) 選ばないと4に飛ぶ
シーン: 公園、コンビニ、坂道のベンチなど
澪が昔の写真を見せる
好感度2で発生
陽翔が「実はさ…」と何か言いかける(でも途中でやめる)
好感度3で発生(思い出ルート)
一瞬、手が触れそうになるが、引っ込める
選択肢:
「…手、つないでもいい?」(→大胆なルート)
好感度4で成功、3以下は断られて↓と同じルートへ
「…さっき、何か言いかけてたよね?」
「今日は楽しかったね」なにも選ばないとこれ
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「…さっき、何か言いかけてたよね?」
陽翔
「……澪って、さ。いつも俺のこと、ちゃんと見てるよな」
澪 (少し照れながら)
「そりゃ、隣の席だったし」
陽翔 (小さく笑って)
「そういうとこ、ずるいよ」
澪 (少しだけ真剣な声で)
「じゃあ、ちゃんと教えてよ。
私が“ずるい”って言われる理由」
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「…手、つないでもいい?」
陽翔(ゆっくりと手を差し出す)
「…俺から、言おうと思ってたのに」
澪(目を見て、少し笑う)
「じゃあ、ちょっとだけ先に言っちゃった」
ふたりの手が、そっと重なる。
陽翔(少し照れたように)
「…澪の手あったかいな」
澪(小さくうなずいて)
「うん。…私陽翔に伝えたいことあるんだ」
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### 4. 分かれ道 (クライマックス)
**シーン:** ふたりの帰り道が分かれる交差点
**演出:** 信号の点滅、風の音
**会話例:**
陽翔「じゃあ、また…」
澪「待って」
**選択肢(時間制限あり):**
- 「ずっと一緒にいたい」 ①手繋ぎ成功で恋人 ②さっき何かでずっと友達
- (何も言わない)
→ 選んだ言葉と、これまでの選択によってエンディング分岐
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①ルート
「それってそういう意味でいいんだよな?」
近づく陽翔、目を閉じる澪。
夕焼け空の下キスする二人でBGM終わり。
エピローグ
あの瞬間
世界が少しだけ、静かになった気がした
言葉じゃ足りなくて
沈黙じゃ伝わらなくて
でも、ちゃんと届いた
“好き”って、
こんなにあたたかくて
こんなにこわくて
こんなに、うれしいんだ
春の風が、やさしく吹いていた
もうすぐ、分かれ道
でも今日は、同じ方向に歩いていける
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②ルート
「そうだな、俺たちこのままずっと友達だ」
澪(足が一瞬止まりかける)
「……え?」
陽翔(気づかずに続ける)
「なんか、気を使わなくていいし、
澪といると楽なんだよな。
これからも、たまに会えたらいいなって思ってた」
澪(うつむいて、小さく笑う)
「…うん、そうだね」
陽翔(信号が点滅し始めるのを見て)
「じゃあ、そろそろ行くか。信号、変わる前に」
澪(頷いて、歩き出す)
「うん…」
ふたり、並んで歩く。
でも澪の視線は、足元の影を見つめたまま。
エピローグ
ちゃんと伝えたつもりだった
言葉も、タイミングも、勇気も
全部、出し切ったつもりだった
でも
届いたのは、ちょっとだけ違う場所だったみたい
それでも
あの時間が嘘だったわけじゃない
ただ、
もう少しだけ、
あと一歩だけ、
近づけていたらって
春の風が吹くたびに
きっと、思い出すんだろうな
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(なにも言わない)
澪(口を開きかけて、でも言葉が出ない)
「……」
陽翔(少し笑って、気づかないまま)
「じゃあ、またな」
澪(うなずいて、笑顔を作る)
「うん、またね」
陽翔、手を振って交差点を渡っていく。
信号が点滅し、赤に変わる。
澪はその場に立ち尽くしたまま、
風に髪を揺らされながら、
彼の背中が見えなくなるまで、動けなかった。
一人ぼっちでたちすくむ澪の寂しそうな後ろ姿
エピローグ
言葉が
喉の奥で、ほどけなかった
“好き”って、
たった二文字なのに
どうしてこんなに、遠いんだろう
言えば、何かが変わったかもしれない
でも
言わなかったこの選択も
私の気持ちだった
春の風が、制服の袖をすり抜けていく
あたたかくなるはずの季節が
少しだけ、冷たく感じた
でも
あの沈黙の中に
確かに、私の“好き”はあった。
それから2年後、
陽翔に彼女ができたって聞いたのは、
大学のゼミの帰りに寄ったカフェだった
「へえ、そうなんだ」って
私は笑って、ストローをくるくる回した
ちゃんと、驚いたふりもできたし
「お似合いだね」って言葉も出た
でも
胸の奥が、少しだけざわついて
その夜は、なかなか眠れなかった
あれから2年も経ったのに
あの分かれ道のことを
まだ、こんなふうに思い出すなんて
私はこれから誰かをちゃんと好きになれるのかな
誰かと笑い合って
誰かの隣で、春を迎えて
そのときには
あの気持ちも、思い出になるのかな
でももしそうなったら
あの日、言えなかった私を一人ぼっちにするみたいで
それが、少しだけ寂しかった




