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転生魔女は自由に生きたい  作者: 雛月 みしろ
ソフィリア王国編
6/6

ノエルちゃんとイブちゃんと狩り

 ノエルちゃんとイブちゃんに魔法を教え始めてから1カ月。休日はノエルちゃんとイブちゃんに魔法を教えるのが日常となっていた。2人とも慣れてきたしそろそろ狩りに連れて行っても大丈夫かな。いつも僕が狩りをしている森だったらそこまで脅威はないし。あの大熊もイレギュラーだったみたいだし。よし、今日からは実践に切り替えよう。服装は……いつも通りで大丈夫かな。いつも動きやすくて汚れてもいい服だし。コンコンとノックが聞こえてくる。この時間に部屋に来るのは。

「スピカお姉ちゃん入っていい?」

「いいよ~」

そう、イブちゃんだ。1カ月前から僕と一緒に教会に行くようになってからは時間になるまでは僕の部屋で過ごすのが日常となっていた。

「スピカお姉ちゃん、今日も髪結んでくれる?」

「いいよ。今日もいつものでいい?」

「うん!」

僕は引き出しからブラシを取り出し髪を梳かしていく。誰かの髪を結ぶどころか自分の髪も結うこともほとんどないから初めて頼まれた時は緊張がすごかった。今では慣れたけどね。

「はい、できたよ」

「わ~、可愛い!ありがと!」

今日もイブちゃんは可愛いなぁ。ほんと天使。

「スピカお姉ちゃん、好き」

うぅ、スピカちゃんの純粋な笑顔が眩しい。

「スピカお姉ちゃんは私のこと好き?」

「僕もイブちゃんのこと好きだよ」

「えへへ~嬉しい!」

あぁ、可愛すぎて溶けちゃいそう。そう思っているとイブちゃんが抱きついてくる。あぁ、何だっけあれ、オキシトシンだっけ?幸せホルモンが溢れてくる。


イブちゃんとお話していたらいつの間にか教会に行く時間になっていた。

「そろそろ行こっか」

「うん!」


礼拝が終わりいつもの草原と違い森の中を進む僕たち。今日は……うん、獲物に困ることはなさそうだね。

「さっきも話したけど今日は教えた魔法を使って狩りをしようか。どうしても無理そうだったら僕が補助するから」

「はい!」「うん!」

いつも通り元気な2人。さてさて、いつもとは違い狩りで森の中に来ているから警戒しないと。

「あっ、お姉ちゃんあそこの鳥、狙っていいですか?」

ノエルちゃんが木に留まっている鳥を見つけて小声で聞いてくる。……うん、いつも僕が仕留めているのと同じくらいの個体だからいいかな。

「いいよ。まずは自分でやってみようか」

「ありがとうございます。わかりました。それではいきますね。……『ウォーターアロ―』」

ノエルちゃんはしっかりと狙いをつけてから魔法を発現させる。ひゅんと魔法は飛んでいきしっかりと獲物を貫き落ちてくる。

「やった!」

え?本当にノエルちゃん凄くない?魔法を教えた時もそうだけどノエルちゃんすぐにできているの凄い。しかも今回僕は何も教えていけないし。僕はノエルちゃんが仕留めた獲物を見る。

「どうですか?」

驚くほど綺麗に仕留められている。

「うん、綺麗に仕留められているよ」

「本当ですか!」

「うん、本当に上手だよ」

褒めると「えへへ~」と笑みを浮かべるノエルちゃん。本当に嬉しそう。

「次は私が、私がする!」


あの後何度か魔物に遭遇し仕留めていた。最初とは違い動きがあり偏差が必要になっていたけど2人とも難なく当てていた。2人ともすごくない?いつもより少し多く狩ったしそろそろ引き上げようかな?

「十分成果も出たしそろそろ帰ろっか」

「もうですか?確かにお姉ちゃん、狩りの日は帰ってくるのが早かったですが」

「え~もうちょっとやりたい!」

う~ん、確かに今はいつも練習を終わる時間の1刻前。いつもと違い森の中で動き続けたから早めに終わろうと思っていたけど2人はもう少し納得がいっていない様子。……いや、そうだ。僕が魔法の練習を制限していたんだった。

「ならいつもの草原に行ってから少しだけ練習する?」

「はい!」「うん!」

ということで僕たちはいつもの草原に行くことになったのだった。


 あれからいつもの草原で魔法の練習を少ししてから僕たちは宿に帰った。そして僕はいつもの夜は酒場になっている食堂で夜ご飯を食べようとしていた。

「おや、スピカちゃんも来たのかい。いつもの席開けているから」

「ありがとうございます」

1カ月以上毎日来ているからもはや指定席になっている。料理はノエルちゃんのお母さん、マリーさんのお任せ定食みたいなものになっている。だって誰かに任せないと栄養が偏ってしまいそうだからマリーさんに頼んで栄養に偏りが出ないようにしてもらっている。ちなみにお酒は飲んでいない。僕が持っているフィリア様が細工をした身分証の年齢は一応飲酒が可能な年齢である。さて、いつも使っている酒場ということは顔なじみがいるわけで。

「おぉ、スピカちゃんじゃないか!」

今日も今日とてすでにいた人に捕まる。今日はエリックさんだった。

「こんばんは、エリックさん。あれ?今日はお酒飲んでいないんですね?」

エリックさんはここで会うといつもお酒を飲んでいるのに今日は飲んでいなかった。

「あぁ、今日はルタ達とちょっと大事な話をしていたから。それでちょっといいか?」

「なんですか?」

「スピカちゃん、ここの宿に泊まっているんだろ?もしよかったら家を作らないか?今空き家もあるし家ができるまでそっちを使ってもらってもいい」

あぁそうか。もうすぐで支払った分が終わるのか。確かにこの村に住むんだったら家を作ってもらった方がいい。ルタさん達も僕の定住が狙いだろう。けどこの村を離れるということはノエルちゃんとイブちゃんと別れることになる。この世界の他の景色を見たいけどもう数年ここに居てもいいかもしれない。

「そうですね、それもいいですね」

「ねぇ、お姉ちゃんどうするの?」

いつの間にかノエルちゃんがいた。この時間は強制的にバラバラになる。僕はエリックさん達に絡まれるので他の大人がノエルちゃんとイブちゃんを離れた場所に連れていく。だから基本的にはこの時間に話しかけられるのは珍しかった。そしてノエルちゃんの瞳は不安で揺らいでいた。

「しばらくはこの村にいるよ」

「ならお家作ってもらいましょう!」

「えっ、いや、でも何年かしたら他の国とかも行ってみたいし」

たった数年のために作ってもらうのも申し訳ない。

「そうなのか?でもいいぞ。スピカちゃんの帰ってくる場所がこの村になってくれるからな」

「……本当にいいんですか?」

「あぁいいぞ」

そう言うことなら頼もうかな?確かにこの世界の僕の始まりの地はあの“聖域”だけど故郷はこの村だろう。多分こういう展開になることも事前に話していたのだろう。それにこの宿に泊まり続けるのもいいだろう。けれどそれは僕のお財布に優しくない。金額にもよるけど家を建ててもらった方がいいかも。

「あの……いくらくらいで建ててもらえますか?」

「だいたい金貨10枚くらいだな」

「そんなに安くていいんですか?」

だって金貨1枚でこの宿に約2カ月……正確には1カ月と20日泊まれる。

「あぁ、いいぞ。スピカちゃんも俺たちの狙いに気づいているんだろう?」

あぁ、そういうことか。

「なら、お願いしてもいいですか?」

「あぁ、任せろ!」

「よかったぁ。これからもお姉ちゃんといれるんですね」

そう答えるとエリックさん達は嬉しそうに歓声を上げるし、ノエルちゃんはさっきまでの不安な瞳がなくなっていた。イブちゃんの寵愛の儀……成人ではないけど大人の仲間入りする、そして魔法の適性を知る儀式の年まで、つまりあと2年はこの村にいるつもりだったんだけど。……ちなみにノエルちゃんもイブちゃんもまだ儀式を受けていないから魔法の適性を知らない。ただ、僕のやり方で使えただけ。ノエルちゃんは今年儀式を受ける年齢だけどまだ儀式がある月じゃない。

「お姉ちゃん、あのね、お家出来たらお泊りしていい?」

騒がしいなぁと思いつつ考え事をしているとノエルちゃんがそんなことを聞いてきた。

「いいよ。いつでも遊びにおいで」

「うん!」

ノエルちゃんは嬉しそうに答える。騒がしくしているエリックさん達を背に僕たちは夜ご飯を待つであった。

新年あけましておめでとうございます

遅めのスタートですが今年もよろしくお願いします

次回の投稿予定は1月24日です

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