素材と温度
商品名:トリュフ ミルクガナッシュ
種別:準チョコレート菓子
メーカー:ブルボン
以前チョコレートについて語ったことがある。
チョコレートとは日本人の暮らしに根付いており、味や組み合わせにも様々なものがあるのだが、その温度についてはあまり頓着されていないように思うので、一言申し上げる。
基本的には涼しい場所に置いておけばよいし、実際にお菓子売り場は適切に温度管理されている。だが油断すると、店員が共に買った缶コーヒーと同じ袋に入れてしまい、店を出るまでのわずか数十秒の間に溶けてしまうこともある。またとにかく冷やせばいいというのも勘違いで、ものによってはせっかくのくちどけをだめにしてしまう。買った直後に食べるときはよいとしても、食べ残しを冷蔵庫に入れておくと、次に食べるときにはかちかちの干物のようになってしまう。かといって相手を見てから保存方法を吟味しないと、板チョコなどを室温で保存したらグミのように柔らかくなり、下品な食感になる。
特に注意せねばならぬのは、生チョコだ。が、生チョコという他よりも値の張るものを買う場合は買う方も注意するから、そこまでの失敗はない。問題は、生チョコ風味の菓子である。例えば、トリュフ ミルクガナッシュがそれにあたる。
ミルクガナッシュを冷蔵庫に入れてはいけない。涼しい場所に置いておき、口に入れるとすぐに蕩ける程度の温度で食うのが一番うまい。何のためにわざわざ個包装されているのかを知るべしである。
一緒に飲むならコーヒーがよいが、甘すぎるのもよくない。苦いコーヒーが苦手だという方は、むしろ日本茶と一緒に食すのがよかろう。なんにせよ、大切なのはバランスなのである。菓子のみを味わって満足していては、美食家とは言えない。又、次の袋に早々に手を付けるのも慎むべきで、余韻までゆっくりと味わうこと。