一難去ってまた一難
城下町の中に入った。街中は多くの人々が歩き回りとても賑やかで人の声が騒がしい。さまざまな店には俺が見たこともない不思議な道具が売られている。俺は虫網の中から町の様子を見ていた。ここが何処かもわからず、おまけにこんな訳の分からない姿になってしまった。
2人の会話が聞こえる。「こんなもん、連れ帰ってどうすんのよー」「遊んでやるんだよ」
冗談じゃない、きっとロクなことがないだろう。子供がする遊びなんてせいぜいおままごとなんだ、付き合ってられない。必死になってもがく。「くそっ、あばれるなよー」「やだ元気いいわねー」抜け出すことは出来ない。
暴れているうちに、1人の女性から声をかけられた。
「おいおい、その生き物はちゆねゆのぽんだぜ!?譲ってくれ、、おねがい、、金なら出すから」
「なにゆってんのおねえちゃん。こいつは俺たちのもんだ」「そうよ!この子は私たちと遊ぶの」
クソがきどもめ!お前らに攫われるより綺麗な姉ちゃんに攫われる方が68倍マシなんだよおおお!俺は助けを求めもがいた。「へやっへやぁ...(おねがいだ...お姉さん、俺を飼ってくれぇ...)」藁にも、、、いや美しい花にも縋るような感じだ。「くそっこれは最終手段なのになぁ」腰に隠していた剣を抜いて、勢いよく振りかざす。
「待って!話し合おうお姉さん!!最終手段はまだ早い!!!」子供は説得を始めようとした。
「う!!!るさーーー!ーい!!」キレた女は思い切り斬りつけ、子供は血を撒き散らしながら倒れた。
「さあ行こうか」女性は俺を抱え歩きだした。
うーん、ぼくの命はもう無いも同然なのかなぁ。これまでの人生楽しかったなぁ。
「これからよろしくねちゆねゆのぽん!」
ーーつづくかもーーー