第6話
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テンタが魔法を見せてくれてから少し間をおいて、やっとボクは言葉を絞り出すことができた。
「す、すごいよテンタ!!ボク、魔法って初めて見たけど……今のすごかったよ!!」
「お喜び頂いて感激でございますルルア様っ!!少々張り切ってゴブリンに大火力の魔法を放った甲斐がありました!!」
まるで全身で喜びを表現するように、テンタはボクの前で激しくウネウネと体をくねらせた。
ゴブリンの脅威も去ったところで、いくつか果物を手にしてボクとテンタは山小屋に戻った。そして果物を食べながら、今後の予定について2人で話し合う事にした。
「テンタ、これからどうしよう。ここでもご飯には困りそうにないけど……。」
「ずっと留まるというのは、得策では無いかと思います。」
「どうして?」
「今は食料が豊富だとはいえ、いずれ冬がやってくれば、食料を調達するのは難しくなってしまいますから。」
「そっかぁ、じゃあやっぱりここから動かなきゃダメだね。」
「そこで一つ提案なのですが、一度近くの町に寄り、仮の住まいを探すというのはいかがでしょうか?」
「近くの町……ボク達、普通に入れるかな?」
ボクは正面から見れば、普通の人間の子供に見えると思うけど、腰からはテンタが生えている。こんな姿で町に入るのは少し難しそう。
すると、テンタはシュルシュルと縮んでいく。終いには、ボクの腰から生えていたテンタがすっかり体の中に収まってしまった。
呆気にとられていると、ボクの服の袖からニュルリと細い触手が顔を出した。
「このように、人目につかないようにすることも可能ですので、何も問題はないかと思います。」
そう言ってからテンタは服の中に戻っていくと、今度はまた腰から生えてきて、ボクの前に現れた。
「これなら大丈夫かなぁ。」
「はいっ、普通の人間相手であれば、まず見破られることはありませんのでご安心ください。」
「そっか、それじゃあ町に行ってみようかな。」
赤い果物でお腹を膨らませ、ボクはまた外に出た。
「って思い立ったのはいいけど、町ってどこにあるんだろ?テンタはわかる?」
「申し訳ありませんルルア様、私この付近の地理にはあまり詳しくなく……。」
「全然謝らなくて大丈夫だよテンタ。きっと歩いてればどこかに着けるから。」
「る、ルルア様っ……。」
申し訳なさそうに項垂れていたテンタの頭を撫でてあげると、テンタは粘液を大量に流しながらボクのことをじっと見つめてきた。
「さ、ぐずぐずしてたら夜になっちゃうから、早く山から下りようテンタ。」
「はいっ!!」
そしてボクはテンタと一緒に、一先ずは山を下りきることを目標に歩き始めた。その道中で食べられそうな食料をいくつかテンタに預けながら山を下っていると、目の前に緑色の丸い球体が飛び出してきた。
「あ、なんか出てきた。」
「ルルア様、スライムです。」
「へぇ~、これがスライムなんだ。初めて見た。でも図鑑に載ってたスライムと色が違うような……。」
ツンツンとスライムのことをつついていると、テンタがボクの抱いた疑問について説明してくれた。
「スライムはどんな環境でも暮らせるように、環境に適応した色になることが多いです。この場所の場合、捕食者に狙われないように緑色の保護色になっているのかと。」
「そうなんだ。」
テンタの説明に納得していると、とんでもないことをテンタに問いかけられた。
「食べてみますか?」
「えぇっ!?す、スライムって食べれるの?」
「可能です。とても腹持ちが良く、美味ですよ。」
するとテンタはあっという間にスライムを捕まえて、ボクの目の前に運んできた。
「さ、どうぞお召し上がりください!!」
(ほ、本当に食べても大丈夫なのかなぁ。)
そんな疑問と不安を抱きながらも、うっきうきでスライムを差し出してくるテンタの善意を断ることもできず、ボクは恐る恐るスライムに口を近づけてかぶりついた。
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