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触手の恩返し〜あの時助けた触手に今はボクが助けられてます!?〜  作者: しゃむしぇる
第1章 究極生命体爆誕

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第59話

ブックマークやいいね等とても励みになりますのでよろしくお願いいたします。


 リリララさんが扉を開けた瞬間、キラリと光るモノが扉の向こう側から凄まじい速度でこちらに飛んでくる。


「おっと!!」


 瞬時にリリララさんは体を横にしてそれを躱すと、背後の柱に根元まで深々と真っ赤な短剣が突き刺さっていた。


「どういう風の吹き回しかな?……もしかして私と戦いたくなったのか?()()()()。」


「え?」


 扉の向こうには、黒い霧のようなものを全身に纏っている、ボクよりも少し背の高い女の人が立っていた。


 その人を見た瞬間、ボクの頭の中で見たことのない記憶が突然フラッシュバックする。


「なに……これ。」


 あの人に体がどんどん切られていく……そんな痛々しい記憶。多分この記憶は…………。


『テンタ、この記憶はきっとテンタがククーリさんと戦った時の……だよね?』


『はい、間違いございません。情けない姿をお見せして……お恥ずかしい限りです。』


『うぅん、そんな事ない。テンタは頑張ったんだもん。』


『る、ルルア様ぁ……。』


 テンタは見えないところで泣くほど喜んでいるようで、右肩のあたりが粘液で濡れているのがわかる。


『でもあのククーリさんは、記憶で見たククーリさんとちょっと違う?あんな黒い霧みたいなの無かったよね?』


『アレは恐らく、私と同じ創造主に造られた()()()0()3()()に操られていると見て間違いないかと。』


『実験体03番?』


『はい、巨大な目玉の個体です。目を合わせた者の体の支配権を奪う力を持っています。』


『それを解くにはどうしたら良い?』


『至極単純です。体を支配している実験体03番の魔力を別の大きな魔力で相殺してやれば、体の支配権は無くなります。』


『テンタならできる?』


『もちろんです!!』


『じゃあ、お願いね。』


『はいっ!!お任せください!!』


 そんな会話を終えた後、ボクはククーリさんの剣術をコピーする魔法を使った。


「トレースククーリ。」


「おっ、ルータ君。キミもやる気だな?」


「リリララさん。ククーリさんは誰かに操られているみたいです。」


「どうしてそう思う?……いや、今はそんなことを気にかけている場合じゃないな。仮にククーリが操られているとして、どうする?」


「ボクが何とかします。」


「この場は任せろという事か?」


「はい。」


「ふむ、せっかくククーリと死合える良い機会と思ったが、キミの言葉は信用できる。この場は任せよう。」


「ありがとうございます。」


 意外にも簡単に聞き入れてくれたリリララさんは一歩後ろに下がって、ククーリさんのことをボクに任せてくれた。


「オセさんもそこで待っててください。多分かなり危ないです。」


「かしこまりましたルータ様。」


 そしてボクはククーリさんに向かって一歩ずつ近づいていくと、どんどん周りの空気が張り詰めていっていることを肌で感じた。まるでずっと喉元にナイフを当てられてるみたいで、すごく緊張する。


 そんなボクにテンタが優しく声をかけてくる。


『ルルア様、緊張しなくても大丈夫です。』


『で、でもさっきテンタの記憶ですごく強いククーリさんを見ちゃったから……。』


『問題ありません。あれはまだ私がルルア様と融合する前の記憶です。ルルア様と一つになり完全体となった今の私たちの手にかかれば、ククーリ程度一捻りでございます。』


 テンタの言葉を聞いていると、後ろからさっきククーリさんが投げた短剣がボクの顔の真横を通って、ククーリさんの手に戻った。


『さて、ではでは、あの時のリベンジがてらククーリをぼっこぼこにしてやりましょう!!』


『あ、あくまでも目的はククーリさんを助けることだからねテンタ……。』


 目的を見失いかけていたテンタにそう声をかけたと同時、ククーリさんは一瞬で目の前から姿を消した。



この作品に対する感想、意見などなどお待ちしています。こうしたほうがいいんじゃない?とかそういったものは大歓迎です。単に面白くないとかそういった感想は豆腐メンタルの作者が壊れてしまいますので胸の内にとどめていただければ幸いです。

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