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触手の恩返し〜あの時助けた触手に今はボクが助けられてます!?〜  作者: しゃむしぇる
第1章 究極生命体爆誕

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第52話

ブックマークやいいね等とても励みになりますのでよろしくお願いいたします。


 イアさんに魔障石の管理を任せた後、ボクはイアさんの研究室に案内された。研究室はギルドの地下にあって、頑丈そうな扉で守られている。


「こ、ここが私の研究室ですねぇ~。普段はここで新薬の開発とかしてるんですよぉ。」


「新薬?」


「平たく言うと、魔物の毒を無毒化するようなお薬を作ってるんですねぇ。」


「そんなことまでやってるんですね。」


「ま、まぁ体よく言ってますけどぉ……実際のところは()()()()()です。」


「えっ……。」


 苦笑いでそう言ったイアさんは、厳重に施錠された扉の鍵穴に鍵を挿し込んで開けた。そして重たそうな扉の取っ手を引っ張って扉を開けると、中はまるで森のようになっていた。


「こ、ここが研究室なんですか?」


「ここは薬の材料になる植物の培養室ですねぇ~。あ、危ない植物もありますからぁ、絶対に触っちゃダメですよぉ?」


 そう注意を受けてから、ボクはオセさんと一緒にイアさんの後についていく。森のようなこの培養室という場所の奥に、また1つ今度は木の扉が見えてきた。


「この中が製薬とか……調合とかを行う場所ですねぇ。ちょっと薬品臭いですけどぉ。」


 イアさんが扉を開けると、ツン……と鼻を独特な匂いが鼻を突き抜けていく。


「あ、こ、この中の瓶とかにも触っちゃダメですからねぇ?猛毒とかも管理してますからぁ。」


 棚とかに触れないように気をつけながら、奥に進むと、イアさんがちょんちょんとポッカリと開いたスペースを指差した。


「さっきの魔障石、ここに置いてくれますかぁ?」


「分かりました。」


 収納魔法で魔障石を取り出して、イアさんの指差した場所に置くと、イアさんは近くの机の上に置いてあった植物を鉢ごと手に取る。


「固定。」


 ポツリとイアさんがそう呟くと、植物が蔓を伸ばして魔障石をその場に固定していく。


「この植物は、私が開発した植物なんです。育て親の声に従って、こんな感じで動いてくれるんですよぉ。」


 誇らしそうに説明しながらイアさんはにっこりと笑った。


「後はまた私の声がかからない限り、固定化が解かれることはありません。あ、い、一応この植物自体かなりの強度なんです。」


 イアさんは引き出しから小さなナイフを取り出すと、大きく振りかぶってその植物を切りつける。すると、パキンと音を立てて、ナイフが折れて床に落ちてしまう。


「こ、このぐらい厳重に管理しておけば多分大丈夫だと思うんですけどぉ。ど、どうでしょうかぁ?」


「はい、これなら大丈夫だと思います。迷惑かもしれませんけど……お願いします。」


「い、いえいえ!!め、迷惑だなんて……こちらとしては、む、むしろいい研究のサンプルが手に入ったと言うか……うへへ。」


 そんな会話をしていると、突然ボク達が入って来た扉が勢いよく開いて、ゾロゾロと筋骨隆々の男の人達が入ってくる。


「やっとここまで入れたぜ。ずいぶん手こずらせてくれたなァ、闇研究者のイアさんよ。」


「えっとぉ……どちら様ですかぁ?」


 こんな状況なのに、ポカンとしながらイアさんは男の人達に問いかける。


「俺等は国の研究機関の依頼を受けて来たモンだ。あんたの研究資料……大人しくこっちに渡してもらうぜ。」


「う〜ん……。」


 その人達はもう武器を構えて今にも襲いかかって来そうなのに、イアさんは呑気にたくさん印がつけられたカレンダーを眺めている。


「今日は…………あぁっ!!ちょうど()()()の日でしたねぇ。」


「あ?」


「い、イアさん?何を言って……。」


 わけが分からずにいると、いつの間にか男の人達の足元に迫っていた植物の蔓が、あっという間にその人達をぐるぐる巻きにしてしまう。


「なぁっ……ぐ、なんだよこれはァッ!?」


「実は、今まで何人も私の植物の成長に()()協力してくれてるんですよぉ〜。本当に国には頭が上がらないですねぇ。」


 イアさんが、そういった直後全身が植物の蔓でぐるぐるに巻かれてしまったあの人達は、凄まじい勢いでさっきの培養室の方へと引きずられていってしまった。


 

続きが早く読みたい方は、続きが気になるとか、続きはよとか感想を送って頂けると、私しゃむしぇる頑張って投稿ペース上げます。

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