第49話
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オセさんと一緒にギルドの前についたボクは、フォクシー部隊の証である狐のお面を被った。するとすかさずオセさんが、褒め言葉をかけてくる。
「と、とてもお似合いでございます。ルータ様。」
「そう……かな?」
「はいっ、間違いございません。今日のお洋服も良くお似合いで……ふへっ、が、眼福です。」
ボクの姿を見て、オセさんはうっとりとしながら笑う。テンタは人格はほとんどそのままって言ってたはずだけど……なんか初めて会った時と違うような気がするなぁ。
そんな疑問を抱いていると、テンタがボクの疑問に対して頭の中で答えてくれた。
『最初出会ったときの高慢だったあのオセの態度は、どうやら猫を被っていた姿らしく、こちらが素のようです。』
『そ、そうなんだ。』
疑問が一つ解決したところでギルドの中に入ると、やっぱり中にいた人たちの視線が一気にボクとオセさんに集まった。
「ふふ、ルータ様の魅力は隠しきれないみたいですね。」
「た、たぶんそういうのじゃないと思います……。」
まるで自分のことのように誇らしげなオセさんに、そうツッコミを入れると、2階から階段を転げ落ちながらイアさんがボク達の前に現れた。
「あいたたた……お、おはようございますルータ君。」
「だ、大丈夫ですか?イアさん……。」
「いつものことなのでぇ、ご心配なく〜。……あれ?ルータ君、隣の方はどちら様ですかぁ?」
「あ、この人は……えと、ボクの仲間です。」
そうイアさんにセトさんのことを紹介すると、オセさんは一歩前に出て、ペコっとイアさんに頭を下げる。
「はじめまして、私はオセ。ルータ様のお供です。」
「い、イアです〜……。」
2人はお互いに軽い自己紹介をすると、イアさんが少し光の増した青色の目でオセさんの事を見つめる。すると、思わずこんな言葉を漏らしていた。
「はわぁ……こ、こちらの人も強そうですねぇ。とんでもない魔力を感じます〜。」
「あ、あのイアさん?」
「へ、あっ……す、すみませんでしたぁ。ついつい気になってしまったものでぇ……。きょ、今日はギルドに何か御用ですかぁ?」
「何か困ってる依頼とかあれば、受けてみようかなって思ったんですけど……。」
「あ、そういうことでしたらたくさんあります〜。立ち話じゃあれですから、に、2階にどうぞ〜。」
イアさんの部屋がある2階に通されると、すぐにイアさんがお茶を淹れてくれて、それと一緒に溜まっている依頼の一覧も持ってきてくれた。
「い、一応ですねここにあるのが、普通のハンターには任せられない難しい依頼になってましたぁ。」
試しにどんな依頼が残っているのか見てみると、残っていた依頼すべてに共通している点をボクは見つけた。
「イアさん、この依頼……全部場所が地底湖って書いてありますね。」
「実は、このガーイーの湖の奥の方には地底湖があるんですよぉ〜。去年までは人気の観光地だったんですけど、急に強い魔物が地底湖の中に湧き出してしまって……。」
「そういうことだったんですね。」
その地底湖っていうところも見てみたいし、試しに一つ依頼を受けてみようかな。
「じゃあ、この地底湖の状況調査ってやつ受けます。」
「い、行ってくれるんですかぁ?」
「はいっ、その地底湖も1回見てみたいので。」
ボクはその依頼書に自分の名前……今回はしっかりとルータって書いて、イアさんに手渡した。
「る、ルータ君なら大丈夫だとは思うんですけどぉ、念の為……地底湖では、周りの状況に常に気を配ってくださいねぇ。ちょっとした変化で、水嵩が急に増したりしますから。」
「分かりました、ありがとうございます。」
そしてボクとオセさんはイアさんに見送られて、その地底湖のある方へと向かうのだった。
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