表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
触手の恩返し〜あの時助けた触手に今はボクが助けられてます!?〜  作者: しゃむしぇる
第1章 究極生命体爆誕

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

25/70

第25話

ブックマークやいいね等とても励みになりますのでよろしくお願いいたします。


 目の前が赤色一色に染まった時……ボクの体は、半透明な紫色の球体に包まれて、宙にフワフワと浮いていた。


 さっきまでゴツゴツとした岩肌に囲まれていたこの空間は、見渡す限り360°真っ赤な溶岩が流れる空間に変わってしまっていて、あの青いオーガも居なくなっていた。


「……テンタ、帰ろう。ボクなんだか気分が悪いや。」


「ハッ、直ちに……。宿屋に戻られますか?」


「ダンさんに報告だけして戻ろう。」


「かしこまりました。……テレポート。」


 テンタが魔法を使うと、ボクの目に映っていた景色が一変して、今度は大慌てで誰かと連絡を取り合っているダンさんが目に映った。


「も、戻ってきたよダン!!」


「る、ルータ君……向こうで何があったんだ!?鉱山で大きな爆発と巨大な火柱が上がったと報告があったぞ。」


 そんな質問に、ボクの代わりにテンタが答えてくれた。


「任務はちゃんと終わらせてきました。特殊個体の青いオーガも、その配下の通常のオーガも全て殲滅しました。」


「爆発は……。」


「ボクの魔法です。大きな魔法を使って疲れたので、今日はもう休みます。報酬は明日、受け取りに来ます。」


「あ、あぁ……わかった。」


 そしてボクはその一室から外に出ると、そのままギルドの一階に降りて、ノーラさんの宿屋に向かう。


 ノーラさんの宿屋にはボク以外に誰もいなくて、宿屋に入るなり、ボクを心配したテンタがにゅるりと顔を出した。


「ルルア様……。」


「大丈夫だよテンタ。ちょっと、見たくないもの見ちゃっただけだから。」


「申し訳ありません。私の配慮が足らず……ルルア様に不快な思いをさせてしまいました。」


「大丈夫、テンタのせいじゃないよ。悪いのはあんな風に人間を食料にしてたオーガだから。」


 テンタのことを宥めながら、ボクは自分の部屋の中に入ると、ベッドにボスッと倒れ込むように体を預けた。


「ルルア様、もしお休みになるのでしたら、お体のメンテナンスをさせて頂いてもよろしいでしょうか……。私、不安で仕方がないのです。」


「良いよ、好きにして。」


「感謝致します……。」


 ベッドにゴロンと横になると、すぐに眠気が襲いかかってくる。


「ふぁ、それじゃあお休みテンタ。」


「ごゆっくりお休みくださいませルルア様。」


 そしてボクは目を閉じて心地いい眠りに落ちていった……。



 ルルアが眠りについてから少しすると、テンタがたくさんの触手を出現させて、体のメンテナンスを始める。


「体に異常はない。だが、やはり……心に少し歪みがある。これは……回復魔法でも治せない。」


 テンタは悔しそうな口調でそうポツリと言った。


「二度とこのようなことがないようにしなければ……。」


 そう言いながら、テンタは一冊の本を取り出すと、そこに今日のルルアについてのことを書き込んでいく。


「ルルア様は人間の死体に強く不快感を抱く。人間の死体がある場所での行動は、禁物。」


 テンタが書き込んでいたのは、ルルアが不快に思うことや、嫌いなこと……。既に一冊の本の半分以上のページが、そのメモによって埋め尽くされている。


「ルルア様、申し訳ありませんでした。このような事は二度と起こらぬよう気をつけさせて頂きます。」


 そう言ってテンタは、眠るルルアへと深々と頭を下げて謝罪していた。


この作品に対する感想、意見などなどお待ちしています。こうしたほうがいいんじゃない?とかそういったものは大歓迎です。単に面白くないとかそういった感想は豆腐メンタルの作者が壊れてしまいますので胸の内にとどめていただければ幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ