第16話
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朝食を食べ終わった後、ボクはノーラさんとアランさんに連れられて、とある建物の中にやってきていた。
「あの、ここは一体どこなんですか?」
「ルータ君が気になってたハンターたちが集まる施設……通称ハンターズギルド。ここの訓練所を借りに来たんだ。」
そう説明してからアランさんは受付のほうに歩いて行くと、何やら女の人と話をしている。その間にノーラさんが少しアランさんと自分自身のことについて説明してくれた。
「坊ちゃんには話してなかったけど、私とアランは昔同じハンターの部隊だったんだよ。」
「え、そうなんですか?」
「あぁ、このハンターズギルドの極秘部隊フォクシー。そこに私とアランは所属してた。」
「そ、それ話しちゃっても大丈夫なんですか?」
「ま、フォクシーっていう存在は広く知られてるし、常に面子は入れ替わるもんだから、引退した私たちが名前を出そうと何も問題は無いのさ。」
そう言ってノーラさんはケタケタと笑った。
「でもそのフォクシー部隊の中で唯一……一人だけずっとフォクシー部隊のリーダーを務めてるやつが、坊ちゃんが剣を教わったていうククーリさ。」
「ククーリさんが……。」
あれ、そういえばなんでテンタはククーリさんって人を知ってたんだろ。ちょっと聞いてみよう。
『ねぇテンタ?』
『はい、こちらにっ!!』
『一つ聞きたいことがあるんだけど、なんでテンタはククーリさんっていう人を知ってるの?』
そう問いかけると、一拍おいてからテンタは話し始めた。
『ルルア様にお話しした通り、私はとある人間たちに敗れ、命からがら逃げきりました。』
『も、もしかして……。』
『はい、お察しの通りです。私が負けた人間たちの中に、そのククーリという人間がいたのです。』
『そういう事だったんだ。い、今でもそのククーリさんを恨んでたり……する?』
『まぁむかつくにはむかつきますが……ルルア様と一体になった今、負ける気がしませんし、こうしてルルア様と引き合わせてくれたあの人間どもには、寧ろ感謝の気持ちがあります。』
テンタがその人を恨んでいないってことに少し安堵したけど、次の言葉でやっぱりテンタはちょっと思うところがあるんだなってことをボクは察することになった。
『しかし、この無敵になったルルア様の肉体で改めてあの人間どもをボコボコにしてやりたい気持ちもありますね。』
『や、やっぱりちょっと恨みはあるんだね。』
脳内でそんな会話をしていると、こっちにアランさんが男の人と一緒に戻ってきた。
「待たせた、今人払いをしてくれるらしい。」
「ただ、俺は見学させてもらうぜ。」
アランさんと一緒にこちらに歩いてきた男の人は、ボクと同じ目線になるように腰を下ろすと、自己紹介をしてくれた。
「君がククーリに剣を教わったっていうルータ君だな?」
「は、はい。」
「俺の名前はダン。アランとノーラの同期で今はこのギルドの責任者だ。」
「ルータです。よ、よろしくお願いします。」
お互いに自己紹介を交わし、ボクはダンさんと握手をした。
「ククーリに鍛えられたその剣の腕……楽しみにしてるぜ。」
「あ、あはは、頑張ります。」
「さて、じゃあそろそろ訓練所の人払いも済んだ頃だろう。行こうかルータ君。」
ボクはみんなと一緒にその訓練所のある場所に向かうため、階段を下りてハンターズギルドの地下に向かうのだった。
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