マリアのお婆様
―只今・朝食中―
「…リクトお兄様」
「…ん?」
「私は召喚士だったのですね」
リクトお兄様の手が 急にピタリ…と止まった。
そして頭をバッ…!!と下げた!!
「黙っていて…本当に悪かった!!」
「お兄様……!!」
「マリアが大きくなったら…ちゃんと伝えるつもりだったんだ」
「えぇ…分かっています。 頭をお上げ下さい!!」
リクトお兄様は「すまない…」と言って頭を上げてくれた。
「黙っていたのには理由があったから…ですよね?」
リクトお兄様は「あぁ…」と頷いた。
「召喚士とは、この世界では貴重な存在だから…。マリアを護る為に言えなかったんだ」
「……はい」
私が召喚士と言う事は……。
「…もしかして、お兄様達も召喚士の能力をお持ちなのですか?」
「いや…俺とカイトは、その能力を継ぐことは出来なかった。母方のお婆様が立派な召喚士だったらしい」
「お婆様が……?お母様は?」
リクトお兄様は頭を横に振った。
「隔世遺伝…と言うやつだ」
「隔世…遺伝……」
そう言えば…お婆様は、私が幼い頃 良く氷の女王・シヴァの話をしてくれたっけ。
“私がマリア位幼い頃 良くシヴァと一緒に遊んでいたよ”
“シヴァ……? おばあ様のお友だち?”
“そうじゃ。美しいお友達じゃ。”
お婆様はシヴァの事を“お友達”と話してくれたっけ。それから………。
“私が独りぼっちで寂しい時 シヴァを呼んで 城を凍り付かせてしもうてな。城の皆から怒られてしまった事もあるんじゃよ……”って―――。
「(お婆様の召喚獣は、きっとシヴァだったのかも知れないわね……)」




