聖なる湖の守護獣
「やっぱり!! キララの目に間違いは
無かったわ☆」
「えっ…?今、何が起きたの?」
私が尋ねるとキララちゃんは、嬉しそうに笑った。
「黄金色の意味はね、マリアさんが【上級召喚士】って事☆」
「えっ……?」
私が 上級……召喚士ぃぃ!?
※因みに、銅色は【下級】銀色は
【中級】プラチナ色は【最上級】の召喚士…らしい。
「なるほど……だから“能力が無い”と隠されていた訳ね!!」
キララちゃんとセーラ姫は、「うんうん」と頷いた。
「それってどう言う意味ですか?」
「召喚士は、この世界で 10%程しか居ない 超貴重な存在なの。だから裏では大金で取り引きされたり……」
「………ッ!!」
「マリアさんのご両親は、大切な貴女を誰にも渡したく無かった……若しくは……大金が手に入るのを待ってた」
「…そっ、そんな!!」
「…ルシアは知らないんじゃ無い?貴女に能力がある事。でなきゃ、ルシアは婚約を破棄しなかったと思うの」
「………………。」
「つまり……マリアさんのご両親は、マリアさんの事を大切に想っているって証拠だよ☆」
お父様……お母様……。
「私…今まで“能力が無い”と言われて育てられたから 何か実感が無いです……」
「……それじゃ、試してみる?」
「えっ…?」
試すって……何を―――?
「…この聖なる湖には 召喚獣が住んでるんだって」
「………!!」
それは書物で読んだ事がある。
この“聖なる湖”に魔物が近付かないのは 【ウィンディーネ】と言う召喚獣のお陰だとか。
「…話し掛けてみて。きっとマリアさんの力になってくれる筈だよ!!」
私は、ゴクッ…と息を呑んだ。
「……ウィン…ディーネ?」
………すると―――。
『ふぁぁ…よく寝た。お腹ペコペコじゃ~…』
「…………!?!?」
青い湖の底から……ブクブクと泡をを立てて―――。
『…ん?我を呼んだのは、お主か?』
「…………」
少女の姿をした【ウィンディーネ】が現れた……!!!!