サタン登場
私は この世界では“サブ”の存在で、“悪役令嬢”と言われているらしい。
恐らくこの世界のヒロインは サラ姫かセーラ姫のどちらかになると言うわけだ。
「(多分…ゲームのプレイヤーが、サラ姫かセーラ姫を選択出来るんじゃ無いかしら?)」
残念ながら【ファイナル・クエスト2】をプレイ出来ずにこの世界へ転生してしまった私は 想像(妄想)でしかこの世界の事が分からない……。
…なので “~らしい”や“多分”と言う言葉が度々出てきます。どうかご了承下さいませ。
―――ん? 私…悪役……?
「(そこまで 悪い事をした覚えはないのだけれど……? サラ姫とセーラ姫にも まだお会いした事無いし……)」
私…何かしでかしたっけ?
それとも これから何かが起きるのだろうか?
…すると―――。
「…マリア!! 急に倒れたって聞いたけど大丈夫?」
「サ…サタン様…!!」
突然 ドアが開いてサタンが 私の部屋に入ってきた…!!
アリスは気を遣って 部屋から出て行った……。
「えぇ…もう大丈夫です」
「良かった……心配したんだよ?」
あぁ…サタンは優しいな。
「…ご心配お掛けしました」
サタンは私をそっ…と抱き締めて 頬へキスをした……。
「サ…サタン様ッ……!!/////」
「二人きりの時は “サタン”って呼んでって約束したでしょ?あと、敬語も禁止!!」
あっ……そうだったっけ。
「サ…サタン……」
「よろしい☆(ニッコリ)」
「かっ……(可愛い……!!)」「…ん?」
「いっ…いいえ!!(い……癒される~♡)」
今、私はアダム様より サタンの事が
大好きだ。