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急げ……!!
「はぁ……はぁっ……!!」
俺・サラは今 無我夢中で廊下を走っている!!
その数分前………。
「…レイン!! マイカさんがルシアに
殺されるかも知れない!!」
「……えっ?でも―――」
「例えサタンを刺した犯人だとしても!! 俺ッ…わ、私は…彼女を助けたいの!!」
「サラ様……」
「教えて……!! 何処へ行けば良い!?」
「…そ、それでしたら多分――処刑場かと」
「なっ…何でそんな場所に!? 牢屋じゃないの!?」
「……サタン様へ危害を加えた者は 即処刑される掟なのですよ。ルシア様が決められた事です」
ルシアの奴……!!!!
「(くっ…!! ドレスがこんなに走りにくいとは思わなかった……!!)」
マイカさんは サタンを見張ってこの城から逃げようとするのを 阻止しただけなんだ!!
サタンが逃げたら 俺とイヴ女王は殺されてしまうから……。
サタンとマリアだって 只では済まない筈だ……。
“私は もうこの世にはいないかも
知れません……”
そんな事……させるかよ!!
どうか間に合ってくれ……!!
マイカさん……!!




