アリスの気持ち
「…………」
マリア専属のメイド・アリスの気持ちは、モヤモヤしていた。
「(ルシア様は、サタン様とマリア様のご結婚を 快く承諾して下さった筈なのに……一体 何が遭ったのでしょうか―――?)」
マリア様は、笑顔で「大丈夫」とおっしゃっていますが……。
アリスは、カップに紅茶を注ぎながら マリアをチラリ…と見た。
「(結婚式を明後日に控えていたのに 突然 婚約を破棄されて……しかも前夜祭へ誘うなんて……!! 大丈夫な筈が…ありません!!)」
サタン様もサタン様だわ!! 何故、ルシア様の言う事に従うのかしら!!
ま、まさか……マザコン!?!?
いやいや、あのサタン様に限ってそんな事は……!!うぅぅ…何か納得いきません!!
「アリス……」
「はっ…はい!!(ビクッ!!)」
「サタン様の事 怒ってる…?」
「もっ、勿論です!! マリア様の事を傷付けたのですから!!」
「サタンは、悪く無いから……」
「………えっ?」
「だから サタンの事は怒らないであげてね?」
「マリア様……」
マリア様…優し過ぎです……!!!!
「前夜祭、楽しみだわ♪ どのドレスを着て行こうかしら? アリス、一緒に選んでくれる?」
「はいッ……勿論です!!」
……私が少しでもマリア様の心の支えにならないと!!