奈落11(夜②)
陸地にたどり着いてから時間が経過した。
どれだけの時間が過ぎたのかは不明だが、カエルの女達から受けた負傷の治療を行い、新たな陸地である荒野の探索を進めるくらいの時間は過ぎた。
モンスターを倒して飯を食い、少しの仮眠をして探索に戻る。
荒野のフィールドは進みやすく、モンスターの数も多くはない。
夜というのもあり、山でのモンスタースタンピード並みの戦いを覚悟していただけに、これは嬉しい誤算でもある。
しかし、問題は他の所で発生した。
いや、発生したというよりも分かっていた事なのだが。
食料が尽きたのだ。
奈落に落ちる前までは三ヶ月分以上の備蓄があったはずなのに、全て無くなってしまった。
まったく、大食漢の馬がいるせいだ。
後先考えず馬鹿みたいに食べるせいで、餓死する可能性が出て来てしまった。
お前のことだぞ、このやろーと非難の眼差しを下に向けると、お前も食ってただろうがと非難の眼差しを向けられる。
バチバチと険悪な空気になるが、それが不毛なことだと気付いて、お互いに溜め息を吐いた。
食べる量が増える原因は分かっている。
モンスターとの連戦でエネルギーを消費してしまい、どうしても食事の回数と量が増えてしまうのだ。
ここらで食料となるモンスターを倒したいのだが、残念ながらこの荒野で現れるモンスターは、どう見ても食料になりそうにない。
骨だけの六歩足のラクダが、背中に骨の鬼を乗せて疾走する。
骨とは言ってもその一本一本がとても太く、見た目通り頑丈な、見上げるほどに大きなスケルトンだ。
鬼のスケルトンは手には黒く長い棍棒を持っており、馬上で振る度に風切り音を鳴らし、風を巻き起こす。
また、このスケルトン達は魔法に耐性があるのか、地属性魔法で杭を打ち込んでも、表面で止まり無効化してしまう。
下手な魔法は、使うだけ無駄だという事だ。
強さで言えば土人形と同列だが、戦い易さで言えば目の前のスケルトンの方がやり易い。
あっちは核を潰す必要があるのに比べて、こちらはその存在を消滅させればいい。
分かりやすくてシンプルだ。
象のように大きなラクダのスケルトンが、その重量を感じさせない軽やかな足運びで間合いを潰すと、馬上の鬼のスケルトンが棍棒で俺達を掬い上げるように振るう。
そんな分かりやすい攻撃に当たるはずもなく、フウマが余裕を持って避ける。
しかし、棍棒に魔力が流れたかと思えば、俺達は棍棒に引き寄せられ、空中に投げ出されてしまった。
避けたはずだ。
そう判断して、大剣で攻撃しようとしていたのだが、不可思議な現象が起こり失敗してしまう。
空中に放り出され、体勢が崩れてしまい、そこに棍棒が振り下ろされる。
苦し紛れに大剣を合わせて逸そうとするが、今度は張り付いたように棍棒から離れられず地面に叩き付けられてしまった。
がはっと肺にあった空気を吐き出し、地属性魔法を使い真下から攻撃を加える。
通常の杭でダメなら、強化してやれば良い。
展開した魔法陣は強固と貫通、魔力を大目に使用して六本の杭がラクダに向かって伸びる。
しかしそれは、ラクダの六本の足で踏み潰され、あっさりと砕け散った。
これでもダメなのかと驚愕しつつ、リミットブレイクを発動して棍棒の突き下ろしを回避する。
一度距離を取ろうと大きく下がるが、それを許してはくれず、ドンッと大きな音がするとラクダのスケルトンが大きく宙に飛び上がった。
落下地点は俺の立つ場所。
軌道は分かっているので、今度は爆発、速度上昇、貫通で石の槍を飛ばす。
飛ばしたと同時に上空で爆発音が鳴り、辺りに爆風が巻き起こる。
この一撃は流石に効いたのか、煙から出てきたラクダのスケルトンの足にはヒビが入っており、着地と同時に一本の足が落ちた。
スケルトンは俺の槍の魔法により着地点がずれており、隣に着地している。
その隙を逃すはずもなく、不屈の大剣に魔力を込めて、ラクダの足目掛けて剣閃を飛ばす。
剣閃により、落ちた一本に加えて更に二本が折れ、バランスを保てなくなったのか、足元がふらついている。
すると、馬上にいた鬼のスケルトンが地上へと降りた。
ラクダはその衝撃で倒れてしまうが、壊れた足の部分はすでに再生が始まっており、何もしなければ直に元に戻るだろう。
なので、追撃を加えて完全に消滅させたい所だが、目の前の鬼のスケルトンによって阻まれてしまう。
ラクダと変わらないほどの体格を持ち、スケルトンだというのに、その脆さを一切感じさせない太い骨格。手には変わらずに黒い棍棒が握られており、何らかの能力を有しているであろう事が伺える。
こいつを退かすのは少し面倒だ。
この鬼を相手にしている間に、ラクダは復活するだろう。
だからフウマに任せることにした。
昇竜の戦輪の前に魔法陣が展開する。
魔法陣を使っているのは俺ではない、フウマが俺が使っていた魔法陣を学び、覚えて、活用しているのだ。
魔法陣の種類は収束と増強。
そこから放たれた竜巻は、十本の線となり倒れたラクダを貫き、切断して、細切れにし、瞬く間に再生不可能な状態へと変えてしまう。
竜巻の線は、その勢いを維持した状態で鬼のスケルトンに向かう。しかし、黒い棍棒で地面を激しく叩き破壊すると、大量の土砂が舞い上がり竜巻と衝突し相殺してしまった。
見上げるほどの身長と圧倒的な体格。
骨格のみの存在だというのに、その力は桁違いに強く、少しの油断が命取りとなるだろう。
だが、それは、今に始まった話ではない。
奈落に落ちたときから綱渡りのような戦いばかりだ。寧ろ経験を積んだ今の方が、モンスターを圧倒出来る自信がある。
竜巻が大量の土砂を弾き飛ばし、その勢いを失おうとしたとき、すかさず鬼のスケルトンへと接近する。
体格差もあり、素早い鬼のスケルトンと間合いを詰めるのは容易ではない。それでも、魔法を防ぐために気が逸れた今を見逃しはしない。
必ず斬るという強い意志と魔力を込めて、大木のように太い骨の足を斬り裂いた。
これで倒れてくれたら、この戦いは楽なものになるのだが、残念ながら鬼のスケルトンの再生能力はラクダ以上である。
強く意識した一撃の切断面は、倒れる前に付いてしまい、少しバランスを崩させるだけで精一杯だった。
まあ、それでも刃が通る以上、焦る必要はない。
単に、細切れまで斬り続ければ良いだけの話だ。
次の始まりは、鬼のスケルトンの魔力のこもった一撃からだった。
棍棒に魔力が送られると、問答無用に俺は引き寄せられてしまい、避けること叶わず、横薙ぎの一撃を不屈の大剣で受け止める。
ぐぎぎと歯を食い縛り耐えると、不屈の大剣から少しだけ嫌な音が聞こえた。
それも構わずに耐え鬼の一撃を受け切ると、間断無く次の一撃が振るわれようとしていた。
しかし、その次の一撃はフウマの攻撃によって妨げられる。
昇竜の戦輪がこれまでよりも強力な風の刃を纏い、鬼のスケルトンを背後から切り付けたのだ。
スケルトンの魔法耐性をものともせず、背中に傷を刻むと空に浮かぶフウマの元に戻っていく。
鬼のスケルトンはタタラを踏み、動きが止まるが、受けた傷も再生してしまう。
ダメージを受けても、直ぐに回復する鬼のスケルトンの能力は脅威的なものだ。
ならば、それが追いつかない速度で破壊してやろう。
「リミットブレイク・バースト」
必ず消滅させると強い意志を込め、魔力を最大限に込めると、動きの止まった鬼のスケルトンを斬り付ける。
一刀でダメなら連続で、鬼のスケルトンが細切れになるまで斬り続けてやろう。
うおー!と叫びながら気合いを入れ、足と腕を切り離し全てを細切れにして行く。
鬼のスケルトンの再生を許さない速度で細断し、その体に宿る魔力が霧散するまで続ける。
数えるのも億劫な程の剣戟を浴びせ、やがて鬼のスケルトンは灰のようになり消えて行く。
最後に残された物は巨大な黒い棍棒だけだった。
まあ、こんな具合に強力な上に、スケルトンという食料になる部位が一切ないモンスターなので、食料の確保が出来ないのだ。
水に関しては心配する必要はないのだが、それでは五日も経てば飢えて死んでしまう。
これは不味いと、収納空間に何か食料になりそうな物はないかと一つずつ取り出していくと、お菓子が一袋見つかった。
更に取り出して行くと、呪われたジャイアントスパイダーが出て来た。
そう言えば、20階で捨てようとしていたのに、すっかり忘れていた。
もしかしたら、これ食べられるかなぁと考えてじっと見ていると、スキルの解体が食料に出来ると教えてくれる。
おうやったぜと指をパチンと鳴らす。
すると、それが合図にでもなったかのように、瘴気とでも言おうか、邪悪な何かが集まり流れ込んで来てしまった。
これ不味くねと思い、不屈の大剣でジャイアントスパイダーの体を斬るが、瘴気の流れは止まらない。
焦りながらジャイアントスパイダーの体に触れ収納空間に入れると、その流れはようやく治った。
今のが何なのか不明だが、これで強力なモンスターでも生まれたらたまったものではない。これはもう、一生封印か20階で粉砕して無に返した方が良さそうだ。
そんなトラブルがあったが、次々と収納空間から荷物を取り出していく。その中で最も多い資材は、ホブゴブリンやデーモンが使っていた武器や防具だ。地上に戻って売却すれば、これだけでひと財産稼げそうな量だった。
次にある物は、モンスターの食料にならない部位。
売却を忘れていたり、新たに手に入れた物達である。その中にランダム果実が幾つか残っていたので、それは横に置いておこう。
他には調味料が複数と探索で使う道具やポーションなどの薬品類。フウマが通販で購入した漫画やフィギュアなどが大量に入っていた。
他にも細々した物はあるが、食料としてあった物はお菓子とランダム果実くらいである。
まあ、それだけでも腹の足しにはなると手を伸ばすと、そこにあったはずの食料が無くなっていた。
あれ?と視線を向けると、そこにはバクバクとお菓子を食べているバカ馬の姿があった。
不屈の大剣がきらりと閃き、バカ馬を馬刺しにせんと迫る。
しかしそれは、黄金を帯びた姿へに変わったフウマに避けられてしまう。
バカ馬ことフウマは、なにすんじゃい!?と嘶いて威嚇するが、それはこちらの台詞だ。
おいバカ馬、何残りの食料全部食べたんだ。
あれが最後だったんだぞ、分かってんのか?
仕方ない?腹が減っては戦が出来ないって?
舐めてんのか、俺も腹が減ってんだよ!
俺がそう言うと、フウマも申し訳ないと思ったのか、常春のスカーフの中に隠し持っていたランダム果実のヘタを差し出した。
殺してやろうかと思った。
ここらで上下関係をはっきりさせるべきかも知れないと思い、魔力を練り上げる。しかし、腹が空腹を訴えてくるので、力無くその場に膝を付いてしまった。
そんな俺を見て、フウマはトコトコと近付いて来ると、憐れみの視線でランダム果実のヘタを二本差し出した。
力一杯に叩き落としてやった。
いるかボケ!
ショックを受けているフウマだが、そんなのは放っておくとして、どうするかを考える。
マジで食料が無いのだ。仮にフウマが食べた分が残っていたとしても、一度の空腹を凌ぐだけで、結果は変わらなかっただろう。
だから、目を背けていたあるモノに手を出すしかない。
それを食料にするにはリスクが大きく、下手をすれば死ぬかもしれない。
それでも、背に腹は変えられないのだ。
あるモノ。
それは、大きな大きなドーム球場くらいの海亀だ。
三つ巴の怪獣大決戦では良い匂いを醸し出していたので、食べられそうではあるが、果たしてそれを人が食べても問題無い物なのかが分からない。
あの巨大な体から肉を切り離すのは難しくないだろうが、万が一復活でもされたらそこで詰みである。
もうマジックポーションは無いので、自前の魔力で対応するしかなく、それだけで完全復活前に倒し切る自信がない。
とは言え、何もしなければ餓死待ったなしではあるのだが。
魔力循環に集中して魔力を満タンに回復させると、覚悟を決めて手を前方に翳した。
そして収納空間から海亀を取り出すと、ドンと地震でも起こったかのような振動が辺りを揺らす。
急いで不屈の大剣を使い、肉を剥ぎ取りに掛かる。
フウマは後方で、ハラハラドキドキで右往左往している。
急げ急げと肉に刃を突き立てるが刺さらない。
ならばとリミットブレイクを使用して、斬ると意志を込めて振ると刃が肉に通った。
そのまま切り取ると、急いで甲羅から出て収納空間に仕舞いこむ。
おおー!!と雄叫びを上げて、手に入れた成果に興奮を隠せないでいた。
獲得した肉の量は10kgと言ったところだろうか、サシが入っており、見た目だけなら上質な牛肉のようだ。
まさか、この小さいのから復活することはないだろうが、念の為に早目に調理してしまった方が良いだろう。
まな板と包丁を取り出して、肉をサイコロ状にカットしていく。刃が入らないかと思ったが、先程までの硬さは何だったのかと言いたくなるほど、すんなりと刃が入った。
切り取った肉塊をカットするのは、かなり手間だったが、これだけ小さくすれば、流石に復活する事はないだろう。
魔道具のコンロに火を灯して、フライパンに熱を通していく。油を引いて、試しに一個の肉を焼いていく。
ジュウジュウと焼ける音と匂いにヨダレが出るが、まだ食べる訳にはいかない。
肉をレアで焼き上げると、足元でヨダレを流して待てをしているフウマの口に放り込む。
肉をパクリと食い付き、咀嚼して飲み込むフウマ。
その後も待ての状態でいるが、特に体調の変化は無いようだ。
よしっ!
毒味は無事に済ませた。
俺も肉を焼いて食べよう。
肉を大量にフライパンの上に乗せ、盛大に焼いていく。
ある程度、火が通ると味見に一つ口に放り込む。
むっ!?これは美味い!!牛肉でも豚肉でも鶏肉でもなく、ましてや魚とも違う。スッポン鍋を一度食べたことがあるが、それとも違った美味さ。
小さくなっても魔力が宿っているからか、肉が体内に入ってからの染み渡る感覚が堪らない。
一つ食べると、次から次に口に放り込んでしまう。
あっと言う間にフライパンの上の肉が無くなり、次を投入する。今度は塩コショウで味付けして食べてみようか、いや、柚子胡椒も捨て難い。いっそぽん酢という手も、いやいや、一度ソースで試して……なんて楽しみながら焼いていると、足元にいるフウマから魔力の高まりを感じる。
何だよ?肉を食わせろって?
さっきやっただろうが。お菓子も食べて、ランダム果実も食べて、肉も食ってんだ。十分だろうが。
足りないって?安心しろ、俺もまだ足りない。だから、まだまだ肉を焼くんだよ。
なに安心した顔してんだよ、食い物の恨みは怖いんだ。お前にこれ以上やらねーよ。
フウマの魔力が激しく吹き荒れる。
これまでの俺なら、ここらで冗談だと言って肉を分けていただろうが、残念ながら今回はそうはいかない。
大事な食料を奪われたのだ。フウマに言った通り、食い物の恨みを晴らさせてもらおうじゃないか。
どこからでも来いと、不屈の大剣を構える。
上下関係を教える良い機会だ。召喚主として、俺の威厳を保つためにやってやる。
リミットブレイクを発動して、いつでも動けるように準備は完了した。
かかって来いやー!!
強気な俺の姿を見たフウマは、心底驚いたのか、瞳を大きく見開いて驚愕する。
そして、俺の怒りが本物だと理解したのか、自身が纏っていた魔力が霧散してメ〜と泣き出した。
泣いても許す気のない俺は、泣いて許されるのは小学生までだと力説して突き離す。しかし、フウマはトコトコと近付くと、俺の足にしがみついてメ〜と更に泣く。
泣いているせいでフウマの顔が崩れており、不細工な顔がもっと不細工になっていた。
これは精神攻撃か何かか?
足を振って振り落とそうとするが、逆に俺の体を這い上がって来て不細工な顔が迫って来る。
うおーっ!?と恐怖の余り絶叫してしまう。
もしかしたら、足にしがみ付かれた時点で俺の負けは決まっていたのかも知れない。
気が付いたら肉をやるから離れろと叫んでいた。
結局、俺は負けてしまったのだ。
力で敵わないなら、精神攻撃を仕掛ければ良い。
まったく参考にする気はないが、こういう攻撃手段もあるんだなと一つ学んだ。
肉を焼いてフウマの口に放り込んで行く。
咀嚼と同時に嘶いて、フウマの体に魔力が巡るのを感じ取る。
自分では分からなかったが、肉を食った後のフウマの魔力量が増えているような気がする。
試しに魔力を意識して何個か食べてみると、魔力が染み渡るのと同時に増える感覚があった。更に言えば、魔力の濃度のような物が濃くなったような気がする。
これは大丈夫なのだろうかと思いながらも、焼いて食べていき、気が付いたら無くなっていた。
二人であれだけの量を食べたというのに驚きだが、まだまだ足りないと体が訴えて来る。フウマの方を見ても、同じ感想のようで、もっと食おうと促してくる。
うむ、そうしようと収納空間から海亀を取り出して、また肉を切り取る。
そして焼いて食べて、また切り取ると、海亀の体が鼓動を打ち始めた。
そして目が生まれた。
死ぬ気で魔法を打ち込んだのは言うまでもない。
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田中 ハルト(24+1)
レベル 40
《スキル》
地属性魔法 トレース 治癒魔法 空間把握 頑丈 魔力操作 身体強化 毒耐性 収納空間 見切り 並列思考 裁縫 限界突破 解体 魔力循環 消費軽減(体力) 風属性魔法 呪耐性
《装備》
不屈の大剣 守護獣の鎧(改)
《状態》
ぽっちゃり(各能力増強)
世界亀の聖痕 (けつ)
《召喚獣》
フウマ
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フウマ(召喚獣)
《スキル》
風属性魔法 頑丈 魔力操作 身体強化 消費軽減(体力) 並列思考 限界突破 治癒魔法 呪耐性
《状態》
世界亀の聖痕(蹄)
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※世界亀の聖痕
アクーパーラの一部を取り込む事で得ることが出来る。全体的に強化されるが、特に魔力の質が向上する。体のどこかに六角の聖痕が刻まれており、アクーパーラに監視されている。気に入らなければ殺される。今の田中は復活次第殺される。確実に殺すと誓われている。
( )内は聖痕のある場所
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