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P3　ネガリザレクション文書

　貴方は私を見ている。

　貴方というのはそう、この文字を見るその貴方のこと。

　貴方が見ているその文字は名を「ネガリザレクション文書」という。

　世界を作る魔書の名前でそれは私の名前でもある。

　ネガリザレクションは滅びへと向かう世界を生み出す一冊の新しい魔導書。

　見ているのはその１ページ。

　だけどネガリザレクションはある日バラバラにされてしまった。

　ほつれた糸も、数多のページも、ゆくあてなく世界へと散逸した。

　だから貴方の覗いている世界も全てがほつれた本の断片でしかない。

　ページも、章も、そのすべてがぐちゃぐちゃ。

　だから、貴方には私を導いてほしい。

　私に形を与えてほしい。

　ページリーダーとなって、貴方が導くネガリザレクションを作ってほしい。

　ネガリザレクションにはそれぞれの章がありそこには別々の世界が込められている。

　貴方の見ているそのページが、どの章の、どのページなのか、それは私にもわからない。

　文章のページは散逸した今も増え続け、物語はまだ見ぬ姿へ変貌しているから。

　決められた答えは無い。

　私が欲しいのは貴方が作るネガリザレクション。

　貴方と、そして貴方ではない他の貴方達がこの先もページを組み合わせ新たなネガリザレクションを生み出していくならば。

　結びつかない物語たちがどこかで引き合い出会う時もあるはず。

　いずれそれらが出会う日が来るまで。

　そんな日にまた会いましょう。