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≪第四章「序」―伝説の魔法使い、呆れる―≫
「はぁ。全くあのバカ弟子はとんでもないことをしてくれたものじゃ」
スバルが作った焼け跡の遥か上空に彼女はいた。
「しかし悪運だけは強いようじゃの、アリサ。もしもの時はワシが助けてやるつもりじゃったが」
彼女の名はソフィア・モルガン。誰もが知る伝説の魔法使いにして、齢うん百歳の生ける伝説。
美しい銀髪を靡かせる姿は見る者を魅了し、藍色の双眼はあらゆる者を虜にする。
今日は小振りの杖にローブととんがり帽子、という如何にも「魔女」と言ったいで立ち。
「まさか母艦級を一撃で沈めるような者と出会っておったとは」
ふぅ、と気だるげに息を吐いた。
「さて、鬼が出るか蛇が出るか。どの道ろくなやつではあるまい。見極めてやるとするかの」
伝説の魔女は、ゆっくりと夜の闇を西へ飛んだ。
今回は顔見せ回です。
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