表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
33/80

夏休みの予定


麗奈の母さんが帰ってきたので、リビングへあいさつに行く。



「こんにちは。今日はお世話になります。」


「全然気にしなくていいのよ。健司君いると麗奈の機嫌もいいしね」


「お母さん、私は普段でも機嫌よくしてるよ」


麗奈はそう言って膨れている。 その顔もかわいいよ。


「それじゃ、晩御飯の支度をしましょうか。麗奈、手伝ってくれるんでしょ?」

「当然です」


そう言って麗奈はお母さんと食事の準備に取り掛かる。俺は麗奈の部屋に戻る。



「あ~ 緊張した」

思わず麗奈の部屋に戻った時、俺は独り言を言った。ほんのちょっと前、娘さんと一線を越えましたなんて麗奈の母さんに知られたら、恥ずかしくて死にそうだ。 何故かすごい罪悪感を感じる。


なんか満足感と疲労感が出てきて、俺はうとうとして眠りに着いた。



しばらくすると麗奈の良い香りと、唇に感じる柔らかさで目が覚めた。


「ご飯が出来たよ。私の健司君」



麗奈は物凄くご機嫌である。麗奈に引っ張られてリビングに行くと麗奈のお父さんはテーブルに座っていて、麗奈とお母さんはテーブルに料理を並べている。俺も座るとお父さんから、話しかけられた。


「今回のテストは二人ともすごく頑張っていたみたいだね」


「麗奈さんのおかげで、良い結果が出ると思います」


「2人が一生懸命に頑張った結果だよ」


「でも、俺はこれからも頑張んないと、麗奈さんに追いつけないんで… 」


「健司君のおかげで、麗奈は今まで見たことがないぐらいに幸せそうにしている。本当に麗奈の事、頼むよ」


「俺にとっても麗奈さんがいないとだめなんで… 俺の方こそよろしくお願いします」


「健司君らしいね… 麗奈も幸せになれてよかった」



麗奈のお父さんはそう言って、安心した表情で麗奈を見ていた。でも、お父さん… ごめんなさい。非常に言いにくいんですけど… 二人とも大人になっちゃいました。


俺は何か後ろめたい気持ちを消せないまま、みんなで楽しい食事を済ませた。



麗奈の部屋に戻り、二人で少ししんみりとしている。麗奈は少し顔を赤らめて照れているが、その表情は何故か大人びて見える。



「へへ~ 健司君と最後まで行っちゃった。 今は心の中が健司君でいっぱいだよ」


「俺も、麗奈を体ぜんぶで感じた。本当に麗奈を愛おしく思うよ」



麗奈は照れたのか顔を俺の胸に埋めて引っ付いている。やはり一線を越えると、どこか二人でいる感覚も変わってくる。 二人でいるのが本当に当たり前のように感じてくる。


それからは、夏休みの予定などを考えたり、旅行のことについて話し合った。夏休みに入ると部活も忙しくなり、練習試合に出かけたりと何かと予定も入る。麗奈の方も夏期講習が始まる。上手く時間を合わせないと、なかなかゆっくりとした時間が取れなくなる。



「もうすぐ、私と健司君にとって一緒に過ごす初めての夏休みだよ」


「2人でいろんなことをしてみよう。俺にとっても彼女のいる初めての夏休みだ」


「でも、なかなか二人とも予定があって、そんなに一緒には遊べないね…」


「でも、俺の部活や麗奈の夏期講習で時間が取れない時は、俺の家に来てくれればいいし…」


「そうだね。健司君家に泊まりに行けば夜はゆっくり会えるしね… フフッ」



二人にとっての旅行も控えており、わくわくしながら今後の予定を話し合った。



二人ともお風呂に入ってそろそろ寝る時間。麗奈が「一緒にお風呂はいろ~」と健司を何度も説得するが、「ご両親がいる家では絶対に無理です」と言って健司は最後まで抵抗した。



二人でベッドに入り、麗奈を抱きしめて「おやすみ」と言ってキスをする。麗奈もうっとりしていてさあ、寝ようか… うとうとしてたら何か麗奈がもぞもぞしている。布団の下の方へもぐりこんで… 


俺は、何してんの? と思っていたら、パジャマを全て脱いだ麗奈がいきなり現れて俺に一言。


「健司君、もう我慢の限界、いただきまぁ~す… 」


結局、俺は麗奈に襲われた。 終了後、彼女は満足そうに俺の胸の中で眠った。俺も男なんで、そりゃ 麗奈とエッチなこともしたい。 だけどさすがに親がいるときはまずい…



麗奈のご両親に聞こえてなかったよね…? 俺は一抹の不安を抱きながら眠りについた。




次の日の朝


麗奈の両親は朝に仕事に出かけて、麗奈は両親を見送ったが、俺は疲れてまだ眠っていた。両親を見送ると麗奈は待ってましたと俺に襲い掛かる。 しばらく麗奈の攻撃をかわしていたが、俺はついに降参、麗奈の勝利となり麗奈はご満悦だった。



あの~ 麗奈さん、なんか激しすぎないですか?



このままでは世の中全てがピンク色に見えてきそうなので、麗奈がお昼ご飯を作るタイミングで正常モードにもどす。基本、麗奈の家にいるときは必ず麗奈がご飯を作ってくれる。俺にとっては凄く幸せなことだ。 普通に外食するより数段美味しい。



麗奈とまったりして、明日の予定を考えていると麗奈が一言。


「明日は待ち合わせデートをしたい。映画館とかへ行ってみたいな」


「それじゃ、そうするか」


「健司君は私を駅まで迎えに来てくれる? 駅で待ち合わせね」


「それでいいよ。麗奈は駅で待ってて」


「は~い」



そう言って俺は夕方ごろに家に帰っていった。



最近、同じ家から出発とか多いし、普通のカップルがしてることを俺たちはあまりしていないことに、俺も「どうなの?」と思っていたので、丁度良いと思った。



明日は麗奈を迎えに行ってのデートだ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ