帰宅部生活3日目。
変人三年生(男子)(IQ低そう)に引きずられていった先は、中庭だった。既に三人の一年生が連れ込まれている。
可哀想に、皆もこんな苦労と苦痛を味わったんだね……。なんだかシンパシー感じる。
「はい、到着ーっ」
「あの、私別に帰宅部入る気なんて更々ないんですけど」
「いいっていいってぇ、お礼なんてそんな厚かましいこと」
「誰も言ってねぇよ!!」
私は変人三年生(男子)(多分IQ低い)の手を荒々しく振りほどいて、中庭のベンチに座った。
「おい、荒川。新入生だいぶ引いてきたから帰ってきたのだが」
ザッ、ザッ、と軍人みたいな足音をたてて歩いてきた三年生男子パート2(これまた変人オーラヤバい)が、ちゃっかり私の横にドサッと座った。荒川って一瞬この辺流れてる川の名前かと思ったけど、どうやら私を引きずってきた変人三年生(男子)(絶対IQ低いだろこいつ)の本名らしい。一生荒ぶってろこいつ。
「あー均ちゃんかー。おかえり、歩き方怖いよ、まぁ顔もだけどゴメンナサイやめてやめて殴らないで」
「で、どうなんだ、集まったのか」
三年生男子パート2が、荒川さん(IQ低いに決定)を見上げる。なんか、荒川さん(IQ低い)よりはマトモそうだ。
「うん、四人」
そう言って、右手で四をつくる荒川さん(IQ低い)。ウザい。
「まずまずだな。これで良いだろう」
そう言って、三年生男子パート2は、ついてこいとばかりに私達の先を歩きはじめた。荒川さん(ウザい)も、ほら早く、と言わんばかりに私達を後ろから急き立てている。え、待って、私行くなんて一言も……。
――もう、仕方ないのかもしれない。私は思いっきり項垂れつつ、三年生男子パート2の後に続いた。