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帰宅部生活2日目。

 ――って、思ってたのに。

「ちょっと、なんなんですか離してください! 私家に帰るんです!」

 部活に入る予定のない(勿論変な非公認団体に入る気も更々ない)私は下校しようとした、のだけれど。

 現在の私は、校門前でなにやら怪しげな雰囲気を醸し出す三年生男子(クラス章の色で分かった)にガッチリ両腕を捕まれている状態。

 なんだこれ。何で私。つーかこの人何者、まで考えて、あぁそっか、この人「帰宅部」の人かという考えに行きついた。

「ヘイ彼女、オレについてきてついでに帰宅部に入部しない?」

 しかも言動まで変だこの人! ヘイ彼女なんていつの時代のナンパだよ!? しかもここ校内! 訳分かんないナンパすんな!

「訳分かん……っじゃない、何するんですか離してください!」

「……今何か言おうとした?」

「いえ、何も」

 危ない危ない、心の声が出るところだった。

「ってか、私帰るんですけど」

「だから、ポスターに書いてあったじゃないかぁ、入部希望者は本入部当日校門前にって」

 なるほど、理解した。部活に入らないで下校する一年生を片っ端から捕獲していく算段だった訳だ。そうかそうか。ならしょーがない、私も大人しく帰宅部に――

「――入るわけあるか」

 あ、言っちゃった。まいっか。

「いいねぇ、そういうの。でもまあー、うちも新入生に入ってもらわなきゃ楽しくないからねぇー、ちょっとこの辺で待っててよ。おーい(きん)ちゃーん、新入部員確保ぉー、百万円獲得ならずー!」

「逃走中か!」

「戦闘中も乞うご期待だねぇー」

「どうでもいいから離せーーー!」

最後の抵抗とばかりに暴れてみたけど、完全にムダだったみたいだ。私は観念して、頭ブッ飛んでる系三年生(男)に両脇抱えられて引きずられていった。さよなら、私のフツーダムJCライフ。

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