6話
ついに、北方領土が無くなった。
そして、沖縄まで…
日本に人類が残っている事が、アメリカの隊員の耳に入ると大きな飛行機が来て、
一番人口がいる所へ避難させる。
モモの家族3人もその飛行機に乗った。
飛行機の中は静かだった。
コソコソ…と少し話し声が聞こえるがにぎやかではなかった。
旅行の時の飛行機…とは違うようだった。
着いたのはアメリカだった。
そこにはいつものような、東京のにぎやかさがあった。
3人はホっとした。
しかしホっとするのは一瞬のうちだった。
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色んなホテルが満室だった。
その中に3人の部屋がギリギリあった。
そこのホテルは、今でも壊れそうな古い旅館のようだった。
けれど、寝泊りできるだけでも幸せに思い、泊まる事にした。
次の日、モモは起きてビックリした。
両側に寝ていた、お父さん、お母さんがいないのだ!!
モモは驚いた。
モモ:「あ…れ…?」
モモは思わずフフッと笑った。
そしてホテルから外を覗いてみた。
モモは足が震えた。
その街には、
昨日の騒がしさがなく
モモしか人類がいなかったのだ。
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モモはふらついて、
テーブルに手をついた。
冷や汗が出てくる。次々と。
モモ:「なんで…なんでよ…」
そして汗を手でふくと、部屋から出て、階段を駆け下りた。
ホテルから出ると、そこらへんを駆け回った。
開け放たれたドアがある家に入って、辺りを見回しても誰もいない。
携帯電話も開いたまま置いてある。
お風呂のドアも、中途半端で開けっ放し。
ベッドの布団もグチャグチャ。
電話の受話器も、ダラーンと垂れっぱなし。
モモは急に寂しくなった。
ついにモモは
走りつかれたのだろうか。
地面に膝をついて、
頭を地面に置いた。
そしてため息をつくと
起き上がった。
その瞬間、
((ズギン!!!))
昔、卒業式の時に来た頭の痛みが来た。
モモ:「また…だ…。いたっ…」
そして5mくらい先に黒いかえるが座っていた。
モモは身体の力が抜けて
ドタッと倒れた。
そしてゆっくり目を閉じる。
空の雲が無くなってきた。
こんな晴れた日が今までにあっただろうか。
黒いかえるが少し
笑ったように見えた。
最終回です。