3話
カオリ:「ちょっと!!モモ待って〜」
いつの間にかモモはいなくなっていた。
ユカ:「どうしたんだろ…」
エミリ:「モモ置いて帰るわけにはいかないし…」
そしてちょうどバスが来た。
エミリ:「バス…来たよ…」
ユカ:「あたし…乗る!!!」
ユカは突然バスに乗った。
エミリ:「ちょっと!?ユカ!?モモは!?」
そしてカオリも
カオリ:「じゃ。エミリは後から来な?」
その瞬間
((プシューーーーー))
バスの扉がしまった。
エミリはバスに乗っている2人を戸惑うように見た。
バスは行ってしまった。
エミリ:「なんなの…」
すると後に人の気配が…
振り返ると目の前にモモが。
エミリ:「キャ!!!!」
モモ:「あたし…今まで何してた?」
エミリ:「へ…?」
モモ:「頭痛がしてから…それから記憶がない!!!」
エミリ:「えーっと…頭おさえながら転がって…しばらくしたら起き上がって…自分のバッグ踏んで…どっか行って…今ここにいる・・・みたいな」
エミリは恐る恐る言った。
そしてモモは周りをキョロキョロした。
モモ:「…カオリとユカは?」
エミリは黙った。
モモはボーゼンとした顔をしている。
すると突然
周りの人:「火事だーーーぁ!!!!!」
その声と共にコゲくさい臭いがただよっている。
モモ:「火事!?」
エミリ:「キャア!!!あそこのマンション燃えてる!!!」
周りの人はパニックになっていた。
モモ:「あのマンションの中には人いるの!?」
エミリ:「わかんない…ゴホッゴホッ臭い…」
ついにエミリは立てひざ状態になった。
エミリ:「ゴホッゴホッ…ゲホッゲホッ…」
モモ:「エミリ!?大丈夫!?」
しかし炎はどんどん大きくなる。
それと…
炎はマンションから近くの木へ…木からその隣の木へ…と、どんどん増えていく。
モモ:「ヤバイ…」
とうとうエミリは倒れこんだ。
モモ:「エミリ!!」
そしてモモは自分のポケットからハンカチを取り出すと、エミリの口に当てた。
すると1人の女性が来てくれた。
女性:「大丈夫ですか?!」
30代くらいの女性だった。
モモ:「炎が近いから…たくさん煙を吸っちゃったんだ…」
女性:「大変ね…大丈夫。私が運んで逃げましょう!!」
そして女性は軽々とエミリを持ち上げると、
走り出した。
女性:「早く!!!あなたも!!」
モモも走り出した。
その女性は、現場からかなり離れたデパートの入り口のベンチに来た。
女性:「もう大丈夫です。けどこの子は一度病院に行きなさい。」
モモ:「ありがとうございます!!本当に…ありがとうございます」
そしてその女性は歩いていった。
その後エミリは、エミリのお母さんが迎えに来て病院へ行って1日入院したらしい。
モモは、そのままバスで帰った。
〜春休み〜
モモ:「おはよ〜…」
お母さん:「おはよー!」
トーストのいい香り…フライパンがジュージューいっている。
テレビではニュースがやっていた。
アナウンサー:『おはようございます。8時のニュースです。
5日前、〇〇市の△△マンションで火事があった時の目撃者から、
インタビューが出来ました。その時の映像をどうぞ。
“Q.燃え方はどうでしたか? A.すごい勢いがありました。
Q.その後炎が色んな場所に移った…というのは、どうでした?
A.すごかったですよ。火が木からその隣の木へ…というように。”
とのことです。
その火事での死者は25人です…。』
あの女の人がインタビューされていた。
アナウンサー:『それでは、被害者の田中千恵子さんにお話を聞きました。
“私ねぇ、あの時死ぬかと思ったわ。火がいきなり出てきたの。
燃えそうにない所から。
だって、テーブルから出てきたんだもの。必死で消火器を使ったけど、
消火器だけじゃ足りなかったみたい。ホントに死ぬかと思った。”』
その後にちょっと不思議な話しが入った。
『“けど、何かおかしかったのよ。炎の動きが。”』
モモ:「…?」
『“私、台所にいたんだけど…なにか黒いものが動いてたの。小さいもの。
最初、虫かと思って放っておいたんだけど…
そこから炎が出てるように見えた。”』
モモ:「・・・は?・・・」
モモ:「まさか…黒いかえる!?」
まさかと思ったが・・・?