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ユスティーナ王宮 地下室②

「説明を」


「はっ…。ホンダラゴルターナ魔法伯。経緯を御前へ」


「…はい。それではダメダヨーゼフハイネス閣下への御説明役の名誉を賜りまして、このホンダラゴンルターナ魔法伯、謹んで申し上げます。こ…今回の国に残る最後の二枚でありました最忌呪術古代魔法陣を使用しての聖女召喚の儀でございますが…確かにエルフの民を二名、魔法陣への送り込みには成功しております。我々、魔法省の解釈によれば、こちらで精霊魂の対価を支払って、結界の聖女様を召喚するという試みでございました」


「ふむ」


「150年前の儀式は一つの魔法陣を使用いたしました。しかし、その事こそが失敗の原因であったのではないかと研究者の間で長い間議論されておりました。実は一対で本来の魔法陣なのではないか、と。精霊二匹の対価として、結界の聖女様をお迎えできるのではないかとの説が最有力であった為、今回は残された二つの魔法陣を使用して聖女様召喚の儀式をおこなった次第です」


「続きを」


「寿命が100年を切るエルフの血統濃い夫婦が、エルフの里を出て最期を迎える旅に出ておりましたところを捕獲いたしました。その二匹を召喚の儀に使用いたしましたが…もしや、老齢が祟り…その…送り込んだ道半ばで命果てたのではないかと…あの…推測しておる最中でして…未だ有識者と話し合いを続けてお「もうよい」」


「ひぃっ…はいぃぃ」


「この大切な儀式に弱った老エルフを使ったと。そういう事か?」


「ひぃ…」


「っっ!エルフの気配が同時に二つ消えれば大問題になるのは必至。前回も後始末に苦労したとの口伝が残っております。最期を迎える旅に出る者であれば、気配察知を絶って送り出すのが礼儀の為…その…都合がよく…ち、父上もそれはお判りになっているはずです!」


「…召喚側の魔法陣に未だ変化がございませんでして………召喚の儀は………その………」


「・・・・・。そうか…ようわかった。皆…余に話すべき事はあるか?」


「「「「「「「・・・・・。」」」」」」」


「…即、魔法陣破棄と全ての証拠隠滅を命ず。ダメダネールヴェスタム皇太子…任せる」


「…かしこまりました」


「皆の者、この件、守秘匿魔法契約を締結。主を余として即時執行。外部に漏らすこと厳重に禁ず。よいな」


「「「「「「はっ」」」」」」


「・・・・・。」

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