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CASE 4 ベルベットバレット

浴衣を選びつつ、冒険パートを経て、1つ状況に区切りが付きます。

定時で帰ることが多くなった俺は以前より料理に凝るようになっていた。転職準備を本格化すべきなんだろうが現状この状況に適応する方が重要だ。あと10分足らずで食事会という名の飲み会の約束をしているタナカさんが来るしね。

タナカさんは少なくともフィレオレ・プレプレ星人やアモチーが間に入ると『確かに』現れてくれるので、既に改造エアコンで冬の温度の室内で連中がワーワー騒いでいるから、その点に関して今夜は心配なかった。

つまみはさらし玉葱の上に盛ったトマトとポン酢を使ったジュレと刻み大葉と生姜を乗せた豚の冷しゃぶがメインだ。肉を食わせろ、というアモチーとあっさり済ませたい俺の折衷案メニューだった。

チラっと様子を伺うとフィレオレ・プレプレ星人達は俺達で言うところの人狼ゲームとよく似た『人ジャムゲーム』というのをしている。詳しいルールはいまいちわからないがそろそろ佳境らしい。

「ジャムなのか?」

「いや、ジャムじゃないよ?」

「ジャムなんでしょ?」

「ジャムじゃないよぉ?」

「我輩も違うぞいっ」

「ジャムなのか?」

「違うけど、感知できるよね?」

「違う、アグレッサーよっ!」

「止せっ」

「ジャムなんでしょうぅ?」

「我輩は違うぞいっ」

「感知できるんだろ?」

「違うよ? えっ? ジャムだよね?」

「違う、アグレッサーよっ!」

「止せっ!」

「ジャムなんでしょうぅ?」

「我輩じゃないよ?」

「ジャム、だよね?」

「違う、アグレッサーよっ!」

「止せっ!!」

シスターの格好をしたアモチーがロク・チャンを完全にロックオンしているな・・。と、


ピンポーンっ。


玄関のチャイムが鳴った。

「はいはい」

俺は手を洗って拭いて、ドアホンに急いだ。

「スズキが愛人みたいな動きをしてるよぉ?」

「愛人ではないっ」

軽くアモチーに反論しつつ、モニターを確認した。タナカさんだ。いつものヨレた日替わりTシャツに寒さ対策らしいチノパン、そして今日はメロン柄のチャンチャンコを着ていた。

タナカさんはボクサー兎のエコバッグと見覚えのある紙袋を持っていた。確か浴衣の・・。俺は通話ボタンを押した。

「タナカさん、こんばんは」

「こんばんはスズキさん。美味しい小瓶のビールと鰹の叩きと、あとライム果汁で和えたカットフルーツを持ってきました!」

「いいですねっ、今鍵開けます」

「あのっ・・」

紙袋を少し持ち上げるタナカさん。

「この間、うやむやになっちゃいましたからね。選びますよ、浴衣!」

「はいっ」

タナカさんはとびきりの笑顔を見せてくれた。

「これは別れたら刺されるパターンだわ」

「スズキの生活基盤の脆さをリークしようか?」

「哀しきさだめよ」

「我輩カットフルーツ好きだぞ?」

「スズキっ! さっさとビールと鰹を中に入れなよぉっ」

「・・・」

「・・・」

通話切ってないからタナカさんにも全部聴こえてるからなっ。



「うーん、俺はこれがいいと思います」

俺は渋めの赤生地に朝顔の柄の浴衣を手に取った。

「嘘だよねスズキ? ソレ、お婆ちゃんっぽいじゃん? 絶対この黒に菖蒲のヤツの方が気合い入ってるじゃんっ」

サンビーは念力で菖蒲柄の姐さん感のある浴衣を持ち上げた。

「僕はこの瓢箪かな? タナカっぽい」

ジュエスは水色に瓢箪の柄のすっきりした印象の浴衣を持ち上げた。

「面倒だな。30分おきに3着ともタナカに着替えさせたらいい」

「何かゴラエモンやらしいわ」

「やらしくないっ! 何がだっ? はぁっ?!」

「タナカに自分で選ばせたらいいぞい?」

「アモチーのアオザイ貸してあげようかぁ?」

「君らね、俺が選ばせてもらうからね」

「スズキが彼氏面してるよっ」

「瓢箪柄がいいってっ!」

「だから着替えてゆけばいいだろうっ?」

「やらしいっ」

「やらしくなーいっ!」

「このキュウイ、美味いのぉ」

「そういえば誰がジャムだったんだっけぇ?」

やいのやいの言っていると部屋が寒過ぎるから俺の冬の上着を借りているタナカさんが吹き出した。

「ふふっ、何か楽しいですね? 私もこんな宇宙人なら一緒に暮らしたいですよ」

「おっと~っ、ここでいきなり引っ越しチャーンスっ!」

「サンビー、俺は別にいいけど引っ越すなら部屋とか冷蔵庫とか、改造したとこ元に戻していってくれよ?」

「あーん?」

「在留拠点申請やり直すの面倒じゃのう」

「ふふふっ、浴衣は・・」

タナカさんはふわっと、俺が手に取っていた浴衣を取った。

「これにします。30過ぎてからちょっと大人な物を買ってみようと思って仕立ててもらったんです。いい機会なので」

朝顔の浴衣を胸元に当ててみせるタナカさん。いいなぁ。

「スズキが見惚れてるよぉっ」

「選考に参加した僕らがピエロだっ」

「やれやれ・・」

「では飲みに専念しようかの」

「・・ジャム、隊長だよねぇ?」

「飲みに専念しようかのっ」

ロク・チャンがアモチーに詰められつつ、そこから俺達は飲みに専念することにした。途中、俺はトイレの帰りにふと自分の部屋に寄って引き出しを開けた。安定剤の入った紙袋と一緒にベルベットリップスティックの口紅が入っている。


反応を確かめてくれる?


ホロカワ氏にそう言われていた。俺は口紅をポケットにいれ、安定剤はそのままに引き出しを閉めた。

「スズキ、遅いぞっ。タナカは最近ジャパンで流行ってる『強ウマ娘~マッスルトーナメント~』の製作に参加してるらしいぞいっ?!」

「強ウマ娘?」

「スズキ知らないの? ソリ引き馬レースのガチムチ馬達を擬人化した女子プロレスゲームだよ。それでいてなぜかアイドルステージパフォーマンスや好感度ゲージがある全部乗せ課金ゲームっ」

「課金かぁ・・」

「タナカは年季が入って発酵した腐女子なのに萌え課金の仕事入れてるとはねっ!」

「ビジネスですから。フフフッ」

悪い顔をするタナカさん。

「スズキよ、タナカを見習え。ふわふわしているから借家住まいなのだっ」

「はぁ」

借家、って。

「ジャパンはお金掛かるからねぇ」

「そういえば、アモチーはお金無いって言ってるわりには毎日扮装変えてるよね?」

「んん?『服飾品』は資産限定解除なんだよぉ」

「資産限定解除?」

「アモチーは金銭感覚が適当過ぎるから、特に食べ物は無限に買って食べてエネルギーとして蓄えてしまうのよ、元々持ってる資産は一番興味薄い服飾品以外はあたしらの許可を得ないと基本的に使えなくしてあんのよ」

「そんなルールが」

改めて見ると、アモチーは自分で買ったらしい食パンを1斤丸ごと噛っていた。

「地球で働いた分は契約外だからどんどん使っちゃうもんねぇ」

「あたしらと契約してなかったら地球ごと食べかねないよ、この底無しポンコツっ!」

「そんなに意地汚くありませんよぉっ!」

「どうだかっ」

いがみ合うサンビーとアモチー。俺が苦笑していると、

「タナカタナカタナカタナカタナカッ!」

急にロク・チャンのブレスレットがこの間サンビーが歌った『お前の本体チャンチャンコ』を鳴らしだしたっ。

「お? 着メロが・・」

「それ、着メロにしないでくださぁいっ」

迷惑そうなタナカさんに構わず、立体映像通信? を繋いだロク・チャン。相手はコスモポリスらしいが相手の話してる言葉は日本語でも英語でもない謎の高音高速言語だった。

「ほう・・いやまぁ。やらんでもないが・・うーむ、わかった。そういうことならば。うむ、では」

通信を終えたロク・チャンは俺とタナカさんを向き直った。他のメンバーはさっきの言語がわかったらしく既に了解した顔だった。

「スズキ、そしてタナカ。ちょっとアルバイトしてみんか? いい稼ぎになるぞい?」

「ええっ?」

「何ですか?」

悪い予感しかない・・。そしてポケットの中の口紅を出すタイミングが全然無い。「お? ポケットに口紅が」とか言い出すの不自然過ぎるしっ。



約30分後、俺達はコスモポリスのアダムスキー型宇宙船でS県のとある山地の上空に来ていた。

「こんな山奥に・・」

段々慣れてきた例のSFスーツを着た俺は船の床がモニターになっている為、眼下のアタックポイントを見ていた。宗教施設だ。

SFスーツ姿のフィレオレ・プレプレ星人達も見下ろしていたが、俺を含めて全員、やはりSFスーツを着たタナカさんの上に乗っていた。といっても俺はタナカさんの掌の上。身体が小さくなってる。

前回のポーター騒ぎと違いきっちり準備して『アルバイト』に挑むことになったワケだが、かなり狭い場所に突入しなくてはならない為、俺はサンビーが培養していた『俺のマイクロクローン体』に意識を移して参加することになった。

俺の本体はマンションの部屋に設置されたカプセルの中で眠っている。

スーツを着る必要が無いアモチーは『動き易い』という理由でアオザイ姿になっていた。

「それにしても何か変な感じだな、スーツ着てるってのもあるんだろうけど、身体が軽過ぎる」

「調整もしてるし、質量が違うからね。まぁベースはあくまで地球人だからスーツ無しだとそこら辺の蟻ん子にも勝てないけど」

人類、弱っ。

「その身体が死んでも本体が無事なら死なないから安心して死んでも大丈夫だよ? スズキ」

「死ぬこと前提にしないでくれるか? ほんと、俺が参加する意味がわからないっ」

「スズキよ、参加報酬20万、成功報酬40万に釣られたことを認めることだ」

「くっ・・」

『現実』で使えるかわからない金だし、そこまで生活に困っているワケでもないからここまで付き合いたくないのだが、タナカさんが乗り気だからしょうがなく乗っただけだっ。

だがマイクロクローン体を持ってないタナカさんは後方支援で、俺だけ突入隊に入れられてしまった。タナカさんの方が強いのに・・。

「スズキ、お前はサンビーとジュエスとチームで無難に動いておったらいい。ヤバくなったらポーターブレスで船まで逃げても問題ないぞい? 狭い中に入れる人員が足りなくて来てもらっただけだからのう」

「まぁやるだけやってはみるけど」

「スズキさん、頑張って下さいね。小っちゃくて可愛いですよ?」

「そりゃどうもっ!」

まだ酒が残ってるタナカさんはちょっとポワっとしていた。参加したのもただのノリだと思う。俺はこの身体に変わった時点で酔いはリセットされてるのでどこまでも『素』でここにいる!

フィレオレ・プレプレ星人達は事前に中和剤? を飲んで素面になっていた。

「施設の方はスキャンできたよぉ? データは船と皆に送る」

じっと見下ろして、解析していたアモチーから被ってるメットのフェイスの裏側に大量のアタックポイントのデータが送られてきた。

「うおっ?」

意識だけでこの情報表示は操作できるが慣れないっ。

「というか、アモチーがこっから爆撃した方が早くなぁい?」

「コスモポリス達は、信者達と団体の運営サイド、あとは『御神体』。どれもなるべく生け捕りにしたいのだ。連携している自衛隊が殺しを嫌ってるというのもある」

自衛隊いるんだ。俺が言うのもなんだが、よくやるよね。

「お宝や資料もあるだろうし、チマチマやるしかないぞい?」

「めんどくさぁっ」

火力が高過ぎて船で待機しつつ主にスキャンと通信を繋ぐ、という地味な仕事を振られたアモチーは不満げだった。



ターゲットは新興宗教団体『鋼の囁き教』。元々来訪者絡みの組織であったからコスモポリスの監視対象だったが、最近『奇跡の香油』なる地球の医学的レベルでは脱法になる覚醒アロマ信者以外にも売り出し、元々素行の悪い某力士が逮捕されて報道されてしまったことで手入れ不可避となった。

施設制圧自体は容易らしいが、奇跡の香油の原料となる御神体が問題だった。これは『ゾンマー鉱獣・亜種』という鉱物と獣の中間的な生物の巣で、しかもその巣が非常に頑強っ。

中に入って、子供をどんどん産んでる『母体ゾンマー』をどうにかしないと後処理が難しい。そこで小さな俺達が中に突入、と。そんなミッション事情だった。


施設制圧の段では先行するのは、コスモポリス達と、現地の森の中で今朝から交代でジッと待機していたという防護スーツを着た自衛隊の来訪者対策専門チーム達。彼ら、いや彼女達もちらほら混ざっていたが、明らかに俺達とはテンションが違った。

「突入するっ! GOッ、GOッ、GOッ!!」

「地球人タチ二遅レヲ取ルナッ!!」

「特別手当ては有給2日消化許可だっ!」

「うぉおおーっ!!」

「ヌッ? ナラバ我々ハ・・母船ノ食堂ノ3等ふーどちけっとヲ2枚クレテヤロウッ!」

「エエ~っ?!」

「文句ヲ言ウナッ!!」

コスモポリスがブラック職場感を醸し出しつつ、両者共にいずれも出力を調整した放電弾と熱弾と凍結弾の三種類が撃てる銃口が3つある銃を抱えていた。

自衛隊はモーター付きにローラシューズの様な物を履き、コスモポリス達は背中に背負ったジェットパックの様な物で各々高速移動しながら、次々と武装、非武装区別無く容赦も無く信者達や1部謎の宇宙生物や機械兵器の類いを撃って無力化させていった。強行っ。

たまに子供の信者と出会すと自衛隊は躊躇したがコスモポリス達は一切迷わず発砲して昏倒させていた。う~ん、確かに個別に保護してられないし、普通に武装してる子供もいるからやむを得ないか?

「御神体までカメラを切っておいて正解だったねっ!」

船に残ってるタナカさんには今、俺達に関しては位置情報や生体情報くらいしか通ってない。ゾンマー鉱獣の巣に入るまではそこまで高度なナビは必要なかった。

「一般地球人のタナカには刺激が強いよっ」

「俺も一般地球人だが?」

一緒に行動しているサンビーとジュエスに抗議してみた。

「あー、それね」

「後で団体から受けた洗脳解いて記憶も整理するから、ここは流してよ? スズキ」

「わからんではないけど・・」

若かったらもっと強いショックを受けたかもしれないが、残念ながら『やむを得ないこと』に対する耐性がすっかり身に付いている俺でもあった。

サンビーとジュエスは念力で高速移動していたが、念力が使えず自衛隊みたいに謎のローラーシューズも使いこなせない俺はコスモポリスと同にジェットパック的な物を付けてもらい、後はサンビー達の軌道をトレースしてほぼ飛行していた。

ゲームの後方視点系シューティングゲームもレースゲームも苦手だった俺としてはトレース機能はありがたい。

ロク・チャンとゴラエモンは別動で『近道』しているらしい。こっちに団体側の戦力を集中させない為でもあるそうだ。

「あれじゃないの?」

「っぽいねっ、位置も合ってるっ」

「デカいなっ!」

御神体の間まで来たっ。中央に淡い光の障壁に覆われた巻貝状の金属の塊があった。塊には無数の穴があった。

周囲の建造物は神道ベースの奇妙な飾りが施されていたが、障壁の向こうの巻貝は何の装飾も無く、超然としていた。

御神体の間は既に制圧済みで、教主らしいおかしな格好をした毛の無いハイエナと人間と中間の様な者が自衛隊に抑え込まれ、コスモポリスに銃口を突き付けられていた。

「冤罪だっ! 在留許可もあるっ。宗教法人登録もしているっ。地球の法に触れる薬剤も使ってないっ。苦労して品種改良したんだぞ?! 致死的な害はないっ。脳機能がちょっと低下するだけ・・」

「黙レっ! 大人シク弱ッタ奴ラ相手二小遣イ稼ギシテイレバイイモノヲ、欲ヲ出スカラダッ!!」

「地球の法で裁けないなら『そちら』の法で裁いてもらいますよ? 教主さん」

「ううっ・・・」

どうやら観念したようだ。連行されていった。

「そろそろこっちの仕事だからカメラと音声を繋ごっか」

「子供いないようだしね」

「タナカさん、酔ってたから寝てるかもしれないよ?」

「寝てませんっ!」

「うわっ? 繋がってたっ。タナカさん、無事ですか?」

「私、何もしてませんっ。そちらは御神体までたどり着けたんですね。ロク・チャンさんとゴラエモンさんも既にそちらにいますよ?」

「え?」

どこ? とメットの機能で探知するとすぐ近く、障壁の向こうの金属巻貝の上に2人がいた。よく見ると、巻貝の表面に何か円い装置を貼って回っていた。

「ロク・チャン! ゴラエモン! 居たんだっ」

「んっ? スズキよ、今気付いたのか? メットの表示設定合ってないんじゃないか?」

「ええっ? どうだろ??」

「まぁ、いいぞい。補助器を付けたからアモチーにコイツの中の構造もスキャンしてもらおう。アモチーっ! やってくれっ」

「・・・」

返答が無い。

「あいつこそ、暇だから寝てんじゃないの?」

疑うサンビー。そういえばアモチーの方は通信切ってないのに何の通話も入ってこなかったな。

「タナカさん、アモチーそっちいますか?」

「ああ、そういえば、えーと・・あっ! いたっ。アモチーさんっ、仕事です」

「ああ~ん?」

「アモチーっ! 何やってんのっ?! 早くしなっ」

イラつくサンビー。

「暇過ぎるから、コスモポリスの非常食食べてたらコレ不味くてさぁ、そんなはずないっ。って色んな種類、食べ比べしてたんだよぉ」

「いいからちゃっちゃっとスキャンしなさいよっ?!」

「そっちの装備でもできると思うよぉ? まぁやるけどぉ」

一瞬、間が開いたが、すぐにメットのモニターに御神体内部のデータがガッツリ送られてきた。

「うおっ?」

2度目だが整理せずにまともに見ると目がチカチカするっ。

「ポリスがドローンメカ送った後で再スキャンするから、よろしくぅ。・・タナカも食べるぅ?」

「いえ、私は・・」

ここで一旦通話が切れた。

「デハ一旦、我々ノどろーんめかデ内部ノ状況造リヲ行ウ。君達ハ待機シテイテクレ」

コスモポリス達は背中に背負っていたアタッシュケースを床に置いて開き、蓋裏に立体表示された謎の言語の端末に念力で何やら入力し始めた。

「我々は残党対策と、施設の完全制圧に移行しますっ! それではっ」

自衛隊達は御神体の間から引き上げていった。給料も大したことないだろうに、公務員も大変だな。何にでも駆り出される。

「展開スルっ!」

アタッシュケースからドラム缶状のボディの側面にアームが左右1本ずつ付いた小さな機械群が飛び出した。

「おおーっ」

凄いな。遠目には蝿の大群の様にも見える。機械群は球形に張ったエネルギーの膜で御神体周囲の障壁を越え、無数の穴から内部へと入っていった。

ロク・チャンとゴラエモンはそれを近くで黙って見送っている。

暫く何の反応もなかったが、パシュッ、プシュッ、と穴から小さな破裂音と共に煙が吹き出し始め、青くくすんでいた巻貝の表面も斑に赤や緑に変色し始めた。

「警戒色ね。これがあの子達の母星の環境なら周囲から仲間が助けに来て収拾がつかなくなるけど、孤立して養殖されてるからお手上げでしょうね」

宇宙生物学者だというサンビーは少し哀れむように言った。

それから約5分程、プシュップシュッと煙を出され続けたが、不意に煙が止み、しかし巻貝の警戒色は維持された状態になった。

「内部制圧97%っ! 母体ぞんまーマデノるーと開拓モ済ンダ。再すきゃんヲ求メルッ!!」

「アモチー、また頼むぞいっ」

「あいよぉ~」

また一瞬、間が開き、刷新された内部データが最適突入ルートと共にメットに送られてきた。

「スズキもいるし、こんなもんでしょぅ?」

何か妥協された気配っ。

「母体ぞんまーヲアル程度弱ラセテ、でーたヲ取ッテクレタラ十分ダ。無理ハシナイデクレ」

コスモポリスは案外穏便なことを言ってくれた。

「スズキ、中和バリアはこっちでコントロールするからそのままスーって感じで、サンビーの後から続いたらいいから」

「わかった」

「あたしのお尻じゃなくて足の裏を見てなさいよっ」

「いや、別に・・」

俺はジュエスにフォローしてもらいつつ、自分の周りに球形バリアを張り、サンビーの軌道をトレースして巻貝の周囲を覆う隔離用の淡い光の膜をすり抜けていった。

「スズキさん大丈夫ですか?」

タナカさんからの通信。

「はい、何とか」

「よかった・・」

「こっちだぞいっ!」

金属巻貝の表面にある穴の1つの近くからロク・チャンが手を振ってきた。

「中は問題ない」

その穴の中からゴラエモンがひょこっ、と顔を出した。

「中のナビはタナカに任すからねぇ? よろしくぅ」

「はい。頑張りますっ!」

5人、突入ルートの入り口前で合流した。

「じゃ、行くよスズキ?」

同じサイズ感だとフィレオレ・プレプレ星人達は仮装した同じ地球人の様で、何だか不思議だ。

「俺、戦力になるかな?」

「何とかなるって~」

「男を見せる時だっ、スズキよっ」

「この装備と条件なら大したことないぞいっ」

「スズキさん、バックアップしますっ!」

俺が皆に励まされる流れに軽くなりつつ、俺達は金属巻貝内部へと突入した!



先に突入したドローンマシンは熱弾と凍結弾を使えたらしく、邪魔な構造物を熱弾で破壊しつつ中に無数に居たゾンマー鉱獣達は凍結弾で凍らせて無力化させていったようだ。

お陰で俺達はヤドカリと爬虫類と金属の中間の様なゾンマー鉱獣に滅多に襲われず、比較的ストレートに母体ゾンマーが待ち構える巣の中枢へとルートを取れた。

ドローンマシン自体はあちこちに破壊された状態で転がっていたが、いい仕事したもんだ。

先頭はゴラエモンとロク・チャン。俺はロク・チャンの援護。ジュエスが俺の援護。サンビーが殿だった。

俺の武器は凍結弾を撃つ実弾のサブマシンガン。軽く反動が殆んど無く、俺でも一応使えた。

給弾は腰のベルトに付いた『ポーターポーチ』という道具にマガジンを転送して装填する。排出される薬莢は冷たいようだがスーツに当たる分には温度は特に感じなかった。

タナカさんのナビは的確かつ几帳面で、いかにもタナカさんだった。カーナビの音声をタナカさんのボイスにしたいと一瞬思ってしまったりしたくらいだ。

だが、思ったより単調な作業感のある道行きで、慣れてきた俺はふと思い付いて、メットの機能を少し手間取って操作して、こちらからの音声はサンビーとジュエスだけに通る様に設定した。

サンビーとジュエスの方も察してくれた様で、自分からの音声は俺達同士だけの設定に合わせてくれた。

「まだミッション中だよ? スズキ」

「まぁ、ボス戦まではわりと暇な感じはしてたけど」

「悪い、ちょっと話そうと思ってさ」

「何?」

「転職の相談?」

「じゃないよ」

どう話した物か? 少し戸惑ったが、何とか整理を付けた。

「例えばさ、Aという人々にとってはそれが現実で、Bという人々にとってはそれがフィクションないし幻覚。で、それは逆から見てもそうなる。なんてことあるかな?」

少し間があった。ぼんやりした言い方過ぎたかな?

「・・あたしの考えだけど」

「うん」

「3パターンあると思うわ。1つは精神的なことでカウンセリングが必要なケース。もう1つは何かの例え話ね。人によって生き方が違うから、片方だけで言ってしまうのは乱暴じゃない?」

「もう1つは?」

「特異点だね」

サンビーの代わりにジュエスが話し出した。

「特異点は可能性が分岐する。でもそれって無限じゃないんだよ? 可能性って意外と少ないから。何にせよ未分化な状態なまま発現すると少し『複数の現実』が交錯した状態になったりはする。まぁあくまで特異点が発生した場合の話だし、より込み入ったケースもあるだろうけどさ」

「・・ありがとう。通信元に戻そう」

「そう」

「僕らは別にいいけどね」

通信状態を戻しながら、俺は冷え冷えする気がした。空想ならおそらく入院することになるが、でない場合、いつまでも『行ったり来たり』してられなくなるな。

「スズキさん、隊長さんのフォローをっ!」

「あっ、うん!」

俺はタナカさんに促され、給弾を含めすっかり慣れてきた凍結弾の掃射で対応した。

俺達の進行速度が速かったから、それから5分足らずで中枢付近まで侵入できた。

「いるね」

「ああ、おるの」

有機的な横穴からサンビーとロク・チャンが中枢の様子を伺った。ゴラエモンはやや離れた位置で単独で様子を見てる。俺とジュエスの位置からもある程度は見えた。

母体ゾンマーだ! 俺達が小さいから実際は大した大きさじゃないんだろうけど、今の俺のサイズからすると俺とタナカさんが住んでる5階建てマンションと同じくらいに見えた。

子供のゾンマー鉱獣と違い、頭に被った大きな甲羅は柔らかそうで、中に無数のゾンマー鉱獣の幼体が収まっていた。身体は巣と半ば一体化していて、周囲にウミユリに似たしかし口のある器官が多数露出していた。

既に相当数のドローンマシンと交戦した後らしく、全て撃退したようだが全身の3割と、ウミユリ器官の6割程度は凍結させられていた。

「本体への攻撃はゴラエモン。我輩は単独で、サンビーどジュエスはコンビで周りの触手の様な器官へ対処するぞいっ。スズキはポーターブレスで船からアイスボムをテレポートさせて頭部を凍結。タナカはナビはもういいから遠隔で電磁リフレクターを張ってスズキを守ってやってくれいっ」

「了解した」

「任せてっ」

「問題ないよ」

「スズキさんを守りますっ」

「上手いこと当てられるかなぁ」

「ジュエスっ、スズキのポーターの設定、やってやんな!」

「はいよ~」

段取りが決まった! アモチーとは連絡がつかなかったが、俺達の通信は生きていたから活動は何かしらしているだろうから放置。ということになった。

「では行くぞいっ、スズキはヤバくなったらとっとと撤退してよいからの?」

「足手纏いにはならないよう気を付けるよ」

「こんな置物、殺していいならエーテル振動刃で一瞬なんだがな」

「捕獲優先っ、薬物の解析もすんだからっ」

「はいはい、じゃ・・押し通すっ!」

ゴラエモンが先陣を切ったっ。母体ゾンマーの胸部の心臓の様な器官にランチャーの様な銃器で凍結弾を撃ち込んでゆくっ。

「トゥーーーッ!! ウゥーーーッ!!!」

独特な咆哮を上げ、ウミユリ器官で高速移動するゴラエモンを捉えようとするっ。

それを凍結弾を乱射して抑えるロク・チャン、サンビー、ジュエスっ。

「俺もだなっ」

俺は物陰をコソコソ移動しながらポーターブレスで狙いを定めた。

「当たってほしいなっ」

母体ゾンマーの頭上にアイスボムを十数個、テレポートさせた! ボボボボッ!!!

凍結する爆弾が頭部に炸裂し、その表面を凍り付かせた!

「よしっ、おっ?!」

俺に攻撃されたことを理解した母体ゾンマーが体表のトゲを散弾の様にして俺にブッ放ってきた! が、俺の前に発生して軽く放電する盾が全弾防いでくれたっ。

「大丈夫ですかっ?! スズキさんっ」

「な、何とか・・」

「攻撃しながら移動して下さい。左右移動だけでもかなり違いますからっ」

「やってみるっ」

言われた通り、左右に逃げながらアイスボムで爆撃すると相手は狙い難いらしく、あまりタナカさんに防いでもらわなくてもトゲの散弾は殆んど明後日の方向に撃たれ、俺は上手くやり過ごすことができた。

「凄いいい感じですっ。タナカさん!」

「ゲームでも初心者が棒立ち地蔵攻撃しがちなんで、言ってみてよかったですっ」

「ああ、うん・・」

『棒立ち地蔵攻撃』してたんだ、俺・・。

ともかく俺達の連携攻撃は上手くハマッていたんだが、母体ゾンマーは血流を早めて凍結に対抗を始めて、やがて膠着状態になってしまった。

「隊長っ! キリが無いから斬撃で少し弱られていいか?! 手持ち凍結銃器では威力が足りないっ」

「う~む、致し方・・んっ?!」

と、ここで、四方八方の横穴から数え切れない程の数の半分壊れた様なドローンマシンが雪崩れ込んできたっ!

「ハーイっ! お待たせぇ。まだギリ動けるドローンマシンをハッキングして持ってきたよぉっ?!」

アモチーの声だ。

「ゴラエモン、退いてぇっ!!」

「ちょ、待っ?!」


ガガガガガガガガガガッ!!!!!


豪雨の様な凍結弾の一斉掃射が母体ゾンマーの心臓の様な器官を襲い、あっという間に完全に凍結させた!

「トゥ・・・ウゥイ・・・・」

母体ゾンマーは弱々しく鳴き、血流の加速ができなくなり、全身全ての器官を凍結させて沈黙した。一体化していた巣も色彩を失い黒ずんだ色に変わっていった。

「まーた、アモチーに美味しいとこ持ってかれたわぁ。調子乗るからもうバトル系の仕事を引き受けるのやめようよっ?!」

「はい、負け惜しみ入りましたぁ」

「はぁあっ?!」

「うむ・・こちら突入班、片付いたぞいっ!」

「スズキ、お疲れ」

「ああ、ジュエス。タナカさんのお陰で何とかなったよ」

「そんなことないですよーっ」

「たくっ・・あれ? ゴラエモンは?」

見回したサンビーはギョッとした。ん? 俺も見てみるとゴラエモンは母体ゾンマーの近くで氷漬けになっていた・・。

「あ~、ゴラエモン」

「これは後で怒られるヤツだわ」

「アモチー悪くないよぉっ?!」

「我輩知らんぞい?」

「僕も知ーらないっ」

「あの・・早く助けてあげた方がいいんじゃ?」

この後救出されたゴラエモンがアモチーに爆キレしたのは言うまでもないか・・。



マンションにテレポートで戻ったのは意外と早く11時過ぎだった。アモチーやフィレオレ・プレプレ星人達は相変わらず、あれだけ動いたのに氷漬けにされたゴラエモンも含めて元気そうで、バックアップ担当だったタナカさんもそれほど疲れていない様子だった。

俺は帰ってきた時点では倒れそうな程疲れていたが、マイクロクローンの身体から、日焼けサロンのマシンみたいなカプセルに収められていた元の大きさの身体に意識を移すと、こっちの身体はカプセルの機能のお陰か絶好調だった。

結果、打ち上げで大騒ぎになった。何かコイツらが来てから飲んでばっかりだ。

しかしそれよりも何よりも、俺は自分のポケットの中の口紅を意識していた。『特異点』か・・。タナカさんはちょうどトイレに行っている。今ならっ。

「ちょっと、ジャスミンティー取ってこよう」

俺は我ながらわざとらしく独り言を言って、キッチンの方へゆき、占拠された冷蔵庫からジャスミンティーのボトルを取り出し、そこからまた不自然に連中に背を向ける形で近くの棚を触る素振りを見せつつ、ポケットから口紅を取り出したっ。

「おっ、これっ! 懐かしいなぁっ」

ダメだっ。棒読み過ぎるっ。0点だっ! だがもう後に引けないっ。連中の視線が集まるのを背に感じた。

「この口紅っ、昔付き合ってた彼女の何だけど、どこのメーカーのヤツだろ?」

振り返りながら、俺は胃が痛くなる様な棒台詞を口走った。どうだ? どう出る? どう見える?!

「何でキッチンから口紅が出てくんだよ? こっわっ」

「怨念、感じるよね」

「どれどれぇ」

不意にアモチーが髪を伸ばしてベルベットリップスティックの口紅を取ってきたっ。

「わっ? 髪伸びるの??」

「アモチー、念力強過ぎるから細かい作業、無理なんだぁ」

だからって髪を伸縮させるなよっ?! 心臓に悪かったが、口紅は取られてしまった。髪で蓋を開け、リップを確認するアモチー。

「ん~、検索するよぉ。この口紅は、ホロカワ化粧品・・あっ!」

リップスティックの部分を突然差し出されたタナカさんの指が掴んで、アモチーの髪からスルっと取ってしまった。

「元カノの口紅というのは調べる物ではなく捨てる物ですっ!」

寒さ対策でメロン柄のちゃんちゃんこの上に俺の冬の上着を着たタナカさんが眉を吊り上げて立っていた。

「これが修羅場か・・」

「我輩は知らんの」

素知らぬ顔のゴラエモンとロク・チャンっ。

「スズキさんっ、『不燃物』のゴミ箱は?」

「あ、ああっ! 小さい物はそこの端の、緑のゴミ箱で・・」

「捨てますっ!」

タナカさんはのしのしゴミ箱の側までゆくと、カツーンっ! と勢いよくベルベットリップスティックをゴミ箱に捨てたっ。今日、散々取り扱かった弾丸のようだ。

「あ、じゃあこれも、ねぇ。アモチーはノータッチだよぉ?」

冷や汗をかきつつ、アモチーは髪を伸ばし、口紅の蓋をぽすっ、と同じゴミ箱に捨てた。

「うん・・はい。ありがとう、タナカさん。すっきりしたよ」

何とかそう言えた。取り敢えず『相互に』同じ認識で品物を送り合えはしている。俺が無意識に帳尻を合わせているのかもしれなかったが、それが確認できただけでも大きかった。

「よ~しっ、気まずくなった所で、仕切り直しにあたしらが1曲歌ってやるよっ。アモチーっ! 準備手伝ってっ」

「ええ~っ?」

フィレオレ・プレプレ星人達はアモチーにも伸ばした髪で手伝わせ、あっという間に歌唱ステージを拵えた。

微妙な距離感で座ってそれを聴く体勢を取る俺とタナカさん。アモチーは離れたダイニングの椅子で小瓶のビールを飲んで、謎にアンニュイ感を出していた。

「それでは聴いて下さい。『パラレルロードサイン』」


そう 見えた? 私の影 朝焼けの道 まだらな草 出会わなかった昨日


その頃には知らなかった 掠れたサイン


ただ向こうで向こうで向こうで向こうで・・



翌日、仕事帰りに初めて予約せずに玉塔の前まで来ていた。

「・・・」

中々入る踏ん切りがつかない。いい加減、警備員に寄って来られてもしょうがないくらい入り口の前で立っていると、中から宅配業者が台車を押して出てきた。

俺は衝動的に宅配業者に近付き、業者を困惑させた。

「何か?」

「あのここ20階って・・」

「ああ、アクアリウムですね。エレベーターで直通ですよ? じゃ」

宅配業者は構ってられない、とさっさと台車を押して去ってしまった。

「・・・ふふっ」

俺は笑ってしまった。ビジネスバッグから安定剤の袋を出してみた。『北の海の恵み 海洋ミネラル入り ホロカワアクアリウムラムネ 葡萄 桃 林檎 mix』とパッケージにデフォルメされた寒冷地域の海の生き物達と共にプリントされていた。

「ラムネだ」

1つ食べてみる。口の中でシュワシュワした。駄菓子で売ってる物とは違う、ちょっといい物だった。

「葡萄味」

パッケージの裏を見ると『また来てねっ!』と可愛くデフォルメされたネズミザメが手を振っていた。

俺は葡萄味のラムネを噛み砕いて飲み込み入み。アクアリウムの土産らしいラムネの袋をビジネスバッグにしまった。

「参ったなぁ・・」

と言っても参ったまま突っ立っていてもどうしようもない。足元がフラついていないか少し確認をして、俺は帰る為に駐車場へと歩き出そうとした。だが、

「っ?!」

冷たい気配を感じた。弾かれた様に振り向くと、玉塔一階の入り口の自動ドアの向こうでガラスに片手を突いて、白衣のホロカワ氏がいた。

いつもの様なビジネススマイルや時折見せた事務的な硬い表情は無く、無表情でただ俺を見ていた。

「・・先生、お世話になりました」

なるべく大袈裟にならないように、俺は軽く頭を下げ、そのまま振り返らず駐車場へと歩いて行った。

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