終わりかたの説明書2頁目
人は鹿の様だ
狩人から守ってくれた葡萄の葉を食べてしまった。
せっかく助けてあげたのに。
甘い顔をしたら、どこまでも許されると勘違いする。
そして、何もなくなるほど奪い、傷つける。
狩人の銃口は確実に狙っているのを忘れて…。
あの男はなんだったんだろうか?
夢だった?
授業中、頬杖をつきながら外を眺めていた。
よくある物語りなら、ここで教師に何度も名前を呼ばれて、我に返り、何かドジをやらかして
クラスが爆笑する。
そんなのはない。
教師は私に関心などないのだから。
寧ろ、関わらないほうがいいとさえ思っている。
日長1日、こうして窓の外に目をやる。
人とかかわるのは面倒なのは私かもしれない。
でも、そんな私に話しかけてくる物好きがいる
冷たくあしらっても寄ってくる。
どこがいいんだろ?
昼休み
「きりなぁ~」
緊張感のない声が人を苛つかせる
竹宮 陽咲だ。
気弱でいつも、おどおどした眼鏡っ子だ。
「なに?」
また私は冷たく言う…。
少しは優しく言えないのだろうか…。
彼女は困ったように上目遣いになり私を見つめる。
苛つきはため息となり、睨む様に見る
「ごめん、あのさ、お昼いこ…。」
何故、こんなに苛つくんだろ?
竹宮、悪くないし…。
私は嫌いじゃない
「ねえ、ねえ、きりなぁ~。外、暖かいしお天気だよ。」
「外いく?」
「うん!」
笑顔ではしゃぐ竹宮は私に何を求めてるんだろう…。
でも、信じるとかそんなのは嫌い
信じることは裏切りに傷つく準備でしかないから…。