表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/27

閑話

 人を殺すのには気力が必要だ。人間はヒトのカタチをした者には特別なナニカを感じる。不快感や安心感など、感じるものは人それぞれだろう。だが、誰もがソレを壊すのにはストレスを感じてしまう。

 それが普通だ。人間はそんな風にできている。

 だから、ソレを問答無用で何も感じずに殺せてしまう人間は、ソレに対する感情がおそらく壊れてしまっているのだろう。それはつまり、「麻痺する」ということだ。ヒトの死への麻痺。自分がソレを壊したということへの麻痺。

 ただ、壊れてしまった人間が改めて自らの行いに気づいてしまったら、「麻痺」が治ってしまったらどうなるのだろうか。

 きっとその人間は再起不能になってしまうまで壊れるのだろう。


 私は人殺しを代行する。他人のためではなく、自分のために。己が生を示すために。私は自分が壊れてしまうまで突き進むしかないのだろう。いつの日か自らの行いに気づいてしまうまで。

 ソレが人間であると気づくまで。私にはそれしかないのだから。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ