4話
ガララ そう音をたてて映像研究部の扉が開かれる
そこに待ち受けていたのは……
ダンボールと机が一組あとはもぬけの殻だった
勿論教室になどだれもいる筈もないいやいる。
俺と凛がな・・・
「なぁ、凛さん?誰もいないんだけど・・」
「そんなの見ればわかるよ?」
「いや、俺だってわかりますよ?」
「じゃあ、聞かないでください。」
頬を膨らませ明後日の方向に向く
「このままじゃ俺達二人だけだ、部として成り立たないぞ?」
「それもそうね、私達”だけ”部活ね」
だけの部分をいちいち強調して
どこかうれしそうに言う凛
「あのなぁ……はぁ、まぁとりあえず部員集めないとなぁ」
「それもそうね、その前にあのダンボールあけましょうよ!」
「あ、あぁそうだな」
部屋の中央に置かれた
机とイス
普通ならもっとたくさん物があって良いと思うのだが・・・
恐る恐るダンボールを開け始める
ビリリリリ
ガムテープを切り裂く音が教室に響き渡る
中をのぞくとそこには
一つ鍵が入っていた
「なんだこの鍵は?」
「ん・・・?ちょっと見てみて二階倉庫って書いてあるわ」
「ほんとだ、部室の備品でもはいってるのかな?」
「わかんない、とりあえずいってみよっ」
「まぁ普通に考えて備品だろうな、あんなとこにほったらかしにしてたらあぶなっかしいもんな」
「たしかにね、いやでももしかするとお宝かもしれない……」
「そんなわけねぇだろ」
すかさずに突っ込みを入れる
俺はこうみえてもボケは大体拾ってくタイプだ
そんなやりとりをしているうちに、目的の倉庫までやってきた
うちの学校は結構なマンモス校でこうした倉庫がいくつもあるのだが
さて一体どこの倉庫かな
ひとつひとつ鍵をさして確かめていく
三つ目の鍵穴に差し込んだ時だった
「おっこれはひらきそうだな」
「本当? はやくはやく」
そう子供みたいにはしゃぐ凛を横目でみながら
鍵を横に回す
カチャ
軽快な音が扉のロックが外れたことを示す
それと同時にまるで、 本当に宝部屋を開けるみたいに扉勢いよく開ける凛
備品が壊れたらどうするんだ、そう心のなかで説教をたれつつ中に入る
俺達を待ち構えていたのは……
呼んで下さりありがとうございます。
今回は少し書き方をかえてみました。