3話
「ふぅー、必要なものも買ったし帰るか」
あの後、二人でスーパーに行き買い物を済ませてきた
すれ違う人たちに何度か温かい目でみられた気もするが
気のせいだろう
「そうね、はやくかえろ。おなか空いちゃった」
「それもそうだな」
グゥウウウウウ
そう唸り声をあげる俺のおなかを見て
腹を抱えてわらう凛
「ちょっとどんだけおなかすいてるのよ」
「仕方ないだろ、昼カップラーメンだけなんだよ」
「不健康ね、それはそうと空は高校で部活何するか決めた?」
「んーまだきめてない」
「よしきた!」
「な、なんだよ」
「いやぁーね、私と一緒に映像研究会にはいるわよ!」
「なんでまた映研なんか」
「と!に!か!く!明日迎えに行くからねー」
そう言って自分の家に帰っていく凛
俺も目と鼻の先にある自宅へと向かう
俺と凛は家が隣同士で幼少期の頃から
共に過ごしてきた仲だ
だからいきなり映像研究会だなんて
ちょっと意外でびっくりしている
「さて、どうしたもんかね」
ピリリリリリリリ
そう甲高い音で今日も一日の始まりを告げる
まだけだるくて目だって開けれない
昨日も悪友と共に深夜までゲームをしたおかげだろう
入学二日目から遅刻するわけにもいかないので
なんとか起きて準備を整える
朝の少し冷たい風を受けながら
自転車を漕いで15分
ようやく高校へ着いた
少し緊張した面持ちで教室のドアを開ける
既に女子達はグループができているのだろうか
数人で固まって話している
今日の日課はたいした事はなかった
それもそのはずまだ二日目だからな
HRが終わるとそのまま学年集会があって
その後部活紹介などの説明を受けた
ひとつ引っかかったのが
映像研究会の紹介がどこにもなかったのだ
ほんとにそんな部活あるのか・・・?
教室に戻りそのまま帰りのHRが始まり
白髪の結構年がいってそうな担任が話し
五分もしないうちに終わった
よし帰るか、そう黒い布地のリュックを背負った時だった
教室ドアがまるで突風にでも開けられたみたいに勢いよく開いた
「そらーーー!いくわよ!!」
「おっ、おい」
そうなすがままに腕をひかれていく
周りの女子はびっくりしていて
男子からは少し視線が痛いようなきがする
『映像研究会』
ドアの上に掲げられている表札にはそう書かれている
更新が遅れてしまいました
定期的に更新したものです・・・