1話
はじめまして
この小説は高校生たちの青春をえがいた物語です
高校生の甘酸っぱい気持ちを思い出したい方
これから高校生になるよっといった方
だれにでも楽しんでもらえる作品にしたいと思います
真上から差し込む眩い光に照らされ
よりいっそうに美しさを増す
桜の花びらがヒラヒラと散りゆく
桜道には初々しい姿の制服姿を
惜しげもなく披露しながら歩いている
今日から高校生活が始まり、新たなる門出を祝う「入学式」だった。
だというのに入学早々新しい友達も作らずにそそくさと小学校からの悪友と肩を並べて帰ってきている少年の名は 春風 空
なにも高校生活が始まっているのにもかかわらず、 そそくさと悪友と帰っているのにはれっきとした理由がある。
最近はまっているゲームの話をしているのだ。
やれこう攻めるのがいいだのこのポジションは優勢だとか……
そんな話を教室のど真ん中で繰り広げていては開始早々、 オタク認識されてしまう。
話し込んでいるうちに家まで着いた。
「じゃーまた夜にな」
軽く挨拶を交わして立ち去る。
閑静な住宅街に佇む一軒家、 家の門をくぐると申し訳程度の庭に最近はまっている家庭菜園の葉たちがみられる。
野菜といっても花をさかせていて色鮮やかで綺麗だ
こげ茶色の洋風チックな玄関を開け、 だれもいない虚空へと声をかける。
「ただいまー」
もちろん虚空が返事をしてくれるはずもない。
昼をつくるのも面倒だ。
こんな時は人類の誇る、 インスタントラーメンなるものを食して空腹を紛らわせるのが一番だ。
不健康食品の代名詞ともいわれるものを、すぐさま流し込みいそいそと自室へとあがっていく。
いざゲームをしようものも、さっきから激しい睡魔におそわれているのだ。
それもそのはず昨日の晩に友達と夜遅くまでゲームをしていたからだ。
たしか夜中の三時ぐらいまで遊んでいた。
俺はすばやく部屋のカーテンをしめて、 不眠気味を解消するためにと買ったアロマボットをつける。
優しい光と鼻腔をくすぐる甘く爽やかなこの香りをかぐとどうも眠れるような気がするのだ……。
「ん・・んん・・」
カーテンの隙間から零れる光が夕暮れ時をしめす。
台所からは包丁がまないたをたたく、
コンコンコンコン
という音と空腹を誘うにんにくの香り。
夕方の番組がつたえる今日も今日とて起きるたくさんのニュース。
突然としてはじめる愛猫の大運動会。
トコトコトコトコと走り回っているのが分かる。
まだぼんやりとする頭でふと思った。
こんなかわりばえのない日常の風景がとても愛しく思えた。
リリン
そうベットの脇においてあったスマートフォンが通知音をならす。
高崎省吾
今日も夜からゲームやろうぜ~
今では大流行している、 緑のアプリを通じてそう友達がゲームの誘いを持ちかけてくる。
「いいよっと」
まぁ最近やりすぎだとはおうもけど、どうにも友達と通話しながらやるゲームは面白い。
「そら~おつかいいってきてくれる?」
そう母さんがどこか間の抜けた声を放った。
今回は前置きというか雰囲気を楽しんでもらえたら幸いです
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