生と死の挟間
「うあああああああああああああああああああああ」
!!!!
あれは、優馬の声!
「優馬!どうした!?」
後ろを振り返るとそこには優馬が噛まれていた。怪物に、僕は一瞬だけ変な想像をしてしまった。
もしも、もしも優馬が映画みたいに噛まれてしまったことにより怪物になってしまったらと―――――。
そう思っていた直後にナナミさんが僕に銃口を向けた。そして僕をにらみつけて冷静な口調でこう言った。
「そこをどくんだ竜也君。」
え?僕は体が固まった、その瞬間銃声が響いた。
後ろを振り向変えると、優馬が倒れてた―――――――――――――
「優馬!」
優馬はそのまま動かずに目をつむっていた。額にはぽっかりと穴が開いておりそこからゴプっと血が出ている。
「ナナミさん!なんで優馬を撃ったんですか!!」
ナナミさんは冷静な口調で僕に語り始めた。
「君は噛まれたものがどうなるか知らないのか?」
「はい・・・・。」
「では、説明しようこの世界は映画やゲームみたいな世界になったんだよ。つまり、噛まれたものは怪物になるとある映画と一緒だ。いいか、これから先こういう場面に直面するかもしれないでも私たちが生き延びるには噛まれたものが怪物にならないうちに殺すそれしか方法がないんだ。わかるね?」
「はい・・・。」
「よし、ではそろそろ学校を出よう。2日間以上も学校にいては何もできないからな。」
悲しい気持ちを抑えながら僕は・・・いや、俺は歯をギリッ!と噛みしめた。優馬・・・・優馬・・・・
「う、ううう」
涙をこらえることができなくなった俺はその場で泣き崩れた。
「悲しいのはわかるが今は学校を脱出しなければならないさあ、立つんだ」
そういうと俺に手を差し伸べてくれた。
「はい・・・」
力なく返事をした。だがこの時俺は死んだ優馬に誓っていた
(待ってろ優馬!絶対に怪物たちを殺してやる!殺して殺して!一匹残らず殺してやるからな!)
そして、俺たちは学校を脱出しようと扉を開けた。
とその時一人が言った。
「待って。」
今言った奴は(涼宮らいあ)ってやつで性別は男なのだがだれが見ても女に見える。こいつが持ってる武器は家庭科室から持ってきた包丁で今は血だらけになってる。さっき怪物たちが教室に乗り込んできたときについた血だもちろん怪物の血だ。
「どうした?らいあ。」
俺が言った後ナナミさんも言った。
「いや、その・・・・脱出するならさどうせなら徒歩じゃなくて乗り物に乗ったほうがいいんじゃないかって思って」
たしかに(らいあ)の意見は正しいでも・・
「でも、らいあ車のカギはどこにあるんだ?」
「先生の車のかぎが職員室にあるはず・・・」
でも、そこまで行くには結構な道のりがある。今俺たちがいる教室は3年の教室だそこから職員室まで行くには廊下を通り階段で一階まで降りてそこから下駄箱を通り突き当りを右に曲がったところにあるそしてそこには絶対に怪物たちがいるはずだ・・・・
「よし!行こう!職員室に」
ナナミさんが言った。
「ナ、ナナミさん!正気ですか!あそこまで行くのに距離はあるし下手したら死にますよ!」
ナナミさんは笑みを浮かべてこういった
「大丈夫竜也君、君は強い!みんなそれは知ってるだから安心していられるのだ。」
俺が強い?そんなはずはない
「そんなはずありません。だって俺はいつもみんなに助けてもらってばかり・・・・」
「大丈夫!自分を信じろ!」
「さあ、行くぞ!」
こうして俺たちは職員室へ向かった