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疾走する『暴食』

 次の日。

 現在は四時間目。只今の時間は現代文の授業である。


 マンモス校たる我が高校も別に授業まで大規模とかクラス毎に学力が大分違うとかそういうことはない。

 二年からは文系・理系でクラス分けがあるがそれくらいだったと思う。

 よって授業内容はいたって平凡。他のクラスとも進歩状況の差こそあれ、内容は変わらないので、最悪、他のクラスの友人にノートを借りれば良いという安心感がある。

 よって、僕は思案に耽っていた。

 普段ならばクラスの女子を見ながら妄想を膨らませるところだけど、昨日あんなことがあってはそうもいかない。


 大罪部――この部活について少し詳しく調べてみようと、入学式のときにもらった部活紹介などの冊子を教科書に忍ばせて、眺めている。

 部活の数が半端ないので部活紹介の冊子が現代文の教科書より分厚くなっており、最初に手にした時は見る気も失せたものだ。

 なんとか搾りだした気力で持って、いくつかの部活動をピックアップして赤ペンでチェックをいれた後、力尽きてロッカーに入れっぱなしだったソレをとってきてパラパラとめくっていた。

 当然、赤ペンチェックは入れてないので探すのには骨が折れた。


「えーと、大罪部大罪部……あった」


 前半はメジャーな部活の活動内容や大会での成績などが見開き一頁まるまる使って書かれている。

大罪部のようなマイナーかつ大会出場や実績のない部活は後ろの方にまとめて小さく載っているだけだった。

 そこには「大罪部」という部活名と「部長 咲野凛太郎 副部長 春茜ゆとり」という代表者の名前だけが書かれていた。

 春茜先輩、部長じゃないんだな。

 意外だ。

 意外だが、先輩は暴走しそうなのでちゃんと舵をとる人間が必要だという気もする。舵手になる人物がいるのかが不安だが。

 勿論、僕がその舵手になれればという気もするが、まぁ無理だろうな。

 先輩、『強欲』らしいし。

 しかし、強欲ということはなんでも欲しいということでしたがってぼくの持つ色欲――つまりえっちぃ知識を欲するということもあるのではないだろうか?

 そう考えると興奮してきた。


「――ねぇ、スミキチ。スミキチってば!」


 僕を呼ぶ声が聞こえ、声の方へわずかばかり顔を傾ける。

 ちなみにスミキチってのは僕のアダ名だ。住吉ってスミキチって読めるだろ?


「なんだよ、瀬能。僕はいま妄想に忙しいんだ」


「あぁ、お決まりのね」


「僕がいつも妄想してるみたいにいうな」


 節操なしの猿みたいじゃないか。


 彼女の名前は瀬能仄せのうほのか。中学校からの同級生では唯一のクラスメイト。ウチの中学校からは結構な人数が受験して合格している。多いところではクラスに5人なんてのもあったりしたのだが、何の因果かこのクラスに同窓生は彼女と僕しかおらず、中学時代は一度同じクラスになった顔見知り程度だったが、なし崩し的に仲良くなった。

 中学時代にはまるっきり接点がなかった女子といきなり仲良くなれるとは、やはり同窓生というアドバンテージはでかい。

 物理的な接点でいえば、彼女の私物が裏のオークションに並んだ時は実力で奪い取った気がする。金とかねーし。とんだDQN発想だった。まぁ、盗品であることが発覚したから僕が公正なる変態紳士として制裁を加えたというだけの話だ。

 裏のオークションとか馬鹿げた話ではあるけれど、それくらいに可愛かった。可愛さはいまも変わらない。いや、今の方が可愛いくらいだ。

 しかし、それが今は名字呼び捨て。「さん」付けもなければ、モテない男特有の話す度に緊張でどもってしまうというようなこともない。

 なぜか。


「ねぇねぇ、今日の三浦さんなんかいい匂いするよねぇ、食べちゃいたい」


 さて、瀬能のこの発言を聞いた中学の同級生はこの三浦さんというのがどんな人物だと想像するだろうか。


1、可愛い系の男子。


2、可愛い系の女子。


 勿論、1番である。

 僕らのアイドル瀬能さんが百合なわけないじゃないかー。


「あぁ、いいわぁ。あの髪型といい、幼児体型といい。本当、妹にしたいわぁ」


「…………」


 現実なら目を背けてはならない。

 2番が正解である。


「幼児体型で髪型までロリっぽいのに、綺麗系な顔立ちをしてるのがまたそそるわよねぇ。ギャップ萌えってやつ?」


 どうしようもなく2番である。まごうことなき2番である。現実どいて! あいつ妄想させてくれころせない!


 と、まぁそういうわけで、我らが憧れの瀬能さんは女の子が好きな百合っ子だということが発覚したわけだ。中学のやつらには言うべきではないことだろう。イメージを壊してはいけない。

 それだけが僕が中学のクラスメイトに対して出来る唯一の温情――優しさだ。

 と、まぁそんなことを入学してすぐに偶然にも知ってしまった僕はまぁ僕自身の「色欲」の「色欲」たるゆえんにもなってしまう、僕のその……春茜先輩曰くちょっとアレな性格を彼女にも知られてしまう訳で。

 まぁ、そんな風にお互いの秘密を共有することになったので、こうして距離が縮まったわけだ。


「そうだな、その意見には僕も同意だが、いま忙しいんだ。その話題は昼飯の時まで待っていてくれ」


「アンタと昼飯食べたって別に旨くもなんともないのよ。私は女の子と食べるんだから。むしろ」「――むしろ女の子を食べたいくらい、だろ?」


「あら、さすがね」


「それくらい余裕さ。思考も嗜好も似てるんだよ、僕達は」


「……嬉しい情報じゃないわね、それは」


 否定はしないけど、と苦々しく追加する。


「それはともかく。忙しいってアンタ、授業中に何してるわけ?」


「いや、ちょっとな」


 かくかくしかじか、とは流石に言わないけれど、僕は昨日自分の身に起こったことをおおまかに伝えた。

 それに対する瀬能の反応は、なんというか微妙だった。


「大罪部ねぇ……そんな変な部活もあるのね」


「あぁ、僕も昨日知ったが」


「まぁ、確かに『色欲』とかアンタにはピッタリだけども」


「お前が言うな。お前が」


 さっきの発言を聞けばお前にも十分な資格があると思う。

 準一級色欲検定くらいは受かるんじゃないだろうか。


「けど、それって実際、意味があるの? その先輩はマイナスな欲望や感情を使って人に奉仕するというのを目的というか活動内容にしているようだけれど。それって実際はあんまり必要なくない? わざわざそういう駄目な欲望を持っている人間に頼らずに出来た人物に手助けをお願いすればいいわけだから」


「まぁ、それは僕も考えたさ」


 確かにそうなのだ。

『七つの大罪』という言葉の時点で只の中二病を疑わざるおえない部活ではあるが、それに加え、その活動内容や目的、部の発足した理由というのは実は曖昧だ。

 むしろそういった欲望や大罪といったフレーズはあとから付けられたものなのでは、とも思う。


「けど、それこそ今の僕が指摘したところで『それがどうした』って感じになると思うんだよね」


 そもそも入部に関して生徒の意見を効かないというか無視するような部活動だし。新入部員である僕がその辺り理屈を並べて論理的にディベートっぽくしたところでどうにかこうにかなってくれるという気もしない。


「まぁ、どのみちどこかしらの部活には入るつもりだったし、そういう意味じゃ悪くはないんじゃないかな、先輩も美人だし」


「美人がいるのっ!?」


 ガタッと椅子を揺らし、目を輝かせる。いや、血走らせるといった方が適確かもしれない。目聡く反応しやがったな、この女。

 さっきまでの気だるそうな瞳に光が宿っていた。やめてくれ、中学の部活動の時と同じような真剣な眼差しを美女がいたという理由だけで使用しないでくれ。そういうキャラは僕一人で十分だ。僕ら、思いっきりキャラが被っているんだよ。迷惑だ。


「あぁ、春茜こゆるっていうんだけど、知ってる?」


「春茜先輩って、ちょ、それ、この学園の超有名人じゃない!」


 え?そうなの?

 全く知らなかった……。

 というか授業中だ。もっと静かに喋れ。


「容姿端麗、頭脳明晰、品行方正、気宇壮大、剛毅果断エトセトラエトセトラ……長所を表すような四文字熟語は全て似合ってしまうという逸話すらあるわ。学年の成績も一位だし、スポーツもなんでもできるって……それなのにどの運動部にも所属してないし、目立った文化部にも在籍してないから、噂じゃ課外活動で単位を補う数少ない生徒だって聞いたけど……」


 しっかりと大罪部の副部長として冊子に載ってたけどな。

 まぁ、あんな小さい記事ではわからないか。写真があるわけでもないし。

 それにこれは一年向けのモノだからな。まずは先輩の名前を知っているかどうかも微妙だ。

 

「そんな部に入ってたのね……私も入ろうかしら」


「無理だと思うぞ」


「なんでよ!」


 瀬能が憤慨したかのように机に手を打ちつける。と、その音で何人かがこちらへと首を振ってきた。


「落ちつけ、授業中だぞ」


 しかし、みんなの注目を集めようとも無理なモノは無理。

 というのも、まずこの冊子に投稿されている大罪部の紹介ページを見る限り、どうにも新入部員を積極的に募集している気配はない。先輩もいっていたが募集というよりもスカウトで生徒を入部させているからだろう。

 それに「七つの大罪」に対応させるカタチで部員をとっているとするならば、多くても部員は七名。

 その内、部長と副部長がいて、副部長は昨日「あと二人女性がいる」といっていたのでこれで計四人、それに不本意ながら僕を入れて五人。

 あと二人は未知ではあるけれど、もうすでに見つかっている可能性は多いにある。

 よしんぼ空席があったとしてもそれに対応した欲を持っていないと選らばれない。

 僕に似た思考回路を持っている仄なら選ばれるとしたら僕と同じ「色欲」だろうから、僕が選ばれた今、彼女が選ばれる可能性はゼロだ。

 そういったことを逐一説明して、やっと仄は渋々ながら理解してくれたようだ。

 顔にはまだ不満の文字が浮かんでいたけれど、まぁしばらくすれば機嫌もなおるだろう。とりあえず、今後のことをどうするか。まずそれを考える。


 部活は土日を除いた毎日あるらしい。

 けれど、大体週に1日くらいの頻度でしか全員が揃う機会はない、みたいなことをいっていた。

 僕の時みたいな強引な入部契約者がだだでもこねたのかと思ったが、単純に掛け持ちあいている人のための処置らしい。

 マンモス校はぬかりなく、いくつかの部の掛け持ちや助っ人を承認している。そのため、部活数が多いといったが、もっと突き詰めて言うならば、部活やサークルの数は全校生徒の数より少しすくない程度だ。その中には今年廃棄になってしまう部や名前しか残っていない部もあるけれど、それにしたって数が多い。どれだけ、みんなが掛け持ちしているかわかるだろう。

 その七人のうち、半分くらいが掛け持ちをしていたところで僕は驚かない。

 それくらい、掛け持ちというのは普通のことだった。


 なので、僕も当初は女子部をいくつも掛け持ちしたかったが、それは瀬能に阻止された。というか瀬能の方が僕よりその行動が早かったのだ。二番煎じはあまり良い気がしない。それに瀬能を追って入部したと思われるのは酌だ。ただでさえ、一部の生徒は僕と瀬能が付き合っていると思っているらしい。

 瀬能が「いい男除けになる」と否定しないのも、その噂を加速させる原因になっているらしい。その癖、女生徒には「気の合う友人」ということによって、ちゃっかり否定してみせてる辺り、抜け目がない。

 本当にこの女は容姿だけでなく、容量もいい。性癖を知らなきゃ好きになってただろうな。惚れっぽい僕のことだし。


「ま、それなら仕方ないわねー」


 僕の説明を聞いてため息を吐く姿すら絵になっている。


「何だ、諦めるなよ。僕から『色欲』の座を奪って見せるくらい言えよ」


「あんたに変態度で勝てる気はしないわー」


「色ボケ具合なら勝ってるんじゃないか?」


「なによ、色情魔」


「なんだよ、百合乙女」


「百合じゃないわ、バイよ」


「奇遇だな、僕もだ」


「………………」


「………………」


「……あほらし」


「同感だ」


 お互いがお互いに傷つけ合ったところで、どうなるものでもない。むしろ、似た者同士であることを互いに認知しているので、自分を傷つけているようなものである。自称SもMもイける僕も、自分で自分を殺傷したり、詐称したところで全然うまみを感じない。

 後ろの席の瀬能も同じ意見のようだ。


「まぁ、部活は兎も角として、春茜先輩は今度紹介してよね。是非、お近づきになりたいわ」


「あまり、近づきすぎるのはよくないかもしれないけどな」


「? どういうことよ?」


「まぁ、イカロスの翼っぽいってことかな」


 ちょっと気障ったらしい表現を使ってみた。


 あの人の自分勝手な部分っていうのは外見からは想像できないものがある。もし、瀬能が春茜先輩にさっきいったみたいな幻想を抱いているのであれば、友人としては親しくなることをあまりオススメできない。

 それこそ、太陽に近づきすぎたイカロスの翼のように期待や理想といった翼が捥がれて、墜落してしまうかもしれない。


「たしかに蠟で作られたみたいな人ならざる綺麗さはあるわよね」


「……そういう意味で言ったんじゃないんだけどな」


 しかし、確かにあの外見を目にしただけならばそう思っても仕方のないことだ。蝋人形のよう、というとちょっとした不気味さはあるが、言いたいことは解る。

 


「ま、機会があればってことで」


 そうまとめると、タイミングよくチャイムが鳴った。

 担当教諭がせかせかと黒板を消しているところだった。

 結局、黒板の文字は一文たりとも写すことなく、現代文の授業を終わり、僕は真っ白なノ―トを見ながら振り返りもしないで助けを求める。


「瀬能……ノート見せてくれ」


「残念、私も書いてないの。三浦さんにでも貸してもらおうっと」


「じゃあ、お前の次は僕で」


「なんで、私がアンタに三浦さんのノートを貸さなきゃいけないのよ」


「友達だろ、僕ら」


「こんな時だけ調子がいいわね、アンタは。貸してほしいなら本人に直接頼めば?」


「馬鹿め! 僕がただのクラスメイトにそんなことを言える人間に見えるか?」


「この間、桃木さんに言ってたらしいじゃない」


「……じゃあ、その結果も知っているだろ?」


「桃木さんが叫んで逃げていったって話だったけど、何したのよ?」


「いや、普通に桃木さんが数学のノート抱えていたからそれを指差して『キミのソレが欲しいんだ』って言ったら、顔真っ赤にして悲鳴あげて逃げられた……」


 それ以来、目が合う度に急いで逸らされるんだけど。

 勇気を出した結果その始末。僕とは愛も勇気も友達になってくれないみたいだ。


「変態」


「もうその話題は終わっただろ?」


 お互いを傷つけるのだから、僕が反応する必要もない。


「欲しいっていったのが悪かったのかな?」


 貸してといえば良かったのだろうか?


「……意外なところで抜けてるわよね、アンタ」


「悪かったって。だから、その失敗を踏まえてしっかり『貸して』って言ってるんじゃないか」


「……もういいわ。それに失敗を踏まえるのなら、そもそもノートを借りなくてすむようにしっかり書写しなさいよ」


「うっ」


 返す言葉もございません。


「……はあ。じゃあ、私が写させてもらったら、私のノートを貸してあげるから、それでいいでしょ?」


「悪いな」


 なんだかんだ言いつつも世話を焼いてくれるのでコイツ僕に気があるんじゃないかと思うんだけど、それを口にすると明日の朝刊に僕の死亡記事が出そうなのでやっぱなんでもない。

 悪いヤツじゃないのは確かだ。


「じゃあ、早速三浦さんに借りてこよーっと。ついでに一緒にお弁当も食べたいし」


「お供しましょう」


「いらん、っつーの。それより私が目を離したすきにクラスの女子に話しかけたらその腕へし折ってやるわよ!」


「トークするだけでその仕打ちっ!?」


「あ、話しかけられても同じことだから」


「それは僕にはどうすることもできないよ!」


 不可抗力だ。


 それだけいって、瀬能は三浦さん他女子の集まっているほうへとお弁当をもって駆け足で移動していった。






 さて。ここでウチの学校の昼飯事情を紹介しよう。

 といっても、基本的には他の学校と同じである。

 お弁当だろうが朝買ってこようがそれは生徒の自由である。

 勿論、校内にも学食と購買があるので、そこで買うのもいい。

 高校としては珍しく、昼休みを利用して敷地外に食べに行ったり、デリバリーを注文して校門まで届けて貰うのもオッケーだ。

 勿論、僕はそんなお金もかかる面倒な昼飯は食べないけど、まぁ一度はそういうことをしてみたい。

 なんて、ことを考えつついつも通り学食に向おうと教室を出た矢先に、声をかけられた。


「おっおっー、キミが住吉高良くんかい?」


 振り向いて僕はびっくりした。


 活発そうな少女と眠そうな目を少女がそこにはいた。


 その二人は廊下にいる生徒の視線をくぎ付けにしていた。

 確かに人目を引く容姿をしているというのもあるのだろうが、それよりも注目を集めているのはその構図である。

 活発そうな少女は眠たい目をした少女をおぶっていた。

 確かに後ろの眠たげな生徒は高校生にしてはかなり小柄な感じだが、活発少女もけっして大きくはない。むしろスレンダーな腰のくびれがたまりません。

 ……いや、それはまたの機会にするとして。

 女子高生が女子高生を背負うというのはなんとも絵になる光景だった。


「そうだけど、何かようかな? そして写メとってもいい?」


 そんな少女達が僕になんのようだろうか、との疑問があったけれど、それよりもこの見事な構図を文字通りメモリーに残すしかないと踏んだ僕はつい公衆の場にも関わらず、そう呟いてしまった。

 僕が自分の失言に気がついてもフォローしようとする前に、活発そうな方の少女が口を挟む。


「あは、聞いた通りの変な人だね! まぁ、私は別に撮ってくれても構わないけど、それは後にしよっか。昼飯がさめちゃうよ!」


「へ?」


 言って、僕の手をとり、少女は人1人背負ったまま「いっくよー」と、猛烈な勢いで走りだした。


「うっうぁああああああああああああ!!!!」


 思わず、大の男が悲鳴をあげる速度で。しかしそれもすぐに収まった。


 なぜならぼくは最初の曲がり角で頭をぶつけて目の前が真っ暗になったからだ。



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