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枯れ花に口づける鬼  作者: 夢咲 紅玲朱
屍食鬼編

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桃色の子ども


(あんたがあのとき、俺に結婚を進めなければ、俺はあんたを止められたのか?)


白木蓮は殴られた頬をおさえながら、ペッと血の混じったつばを吐いた。


白木蓮が幸せを掴んだ代わりに、龍胆は修羅の道を選んだ。


隊士たちと焚き火で暖を取る。いつもの隊長らしくないなと囁かれたが、白木蓮は無視した。


あまたの人々の血で手を汚し、屍食鬼にまで転落した男。


(俺が止めていれば、あんたはここまで落ちぶれずにすんだはずなんだ)


いくら昇格しても痩せ続ける身体の意味を、もっと考えるべきだった。


(どこまでもついていくと誓った背中だ。終演へ導くのは俺の努めだ)



――なあ、白木蓮。人を愛するとは、どういう感覚だ?



龍胆の投げかけた問い。うなだれる男の目に、光るものが込み上げた。






雪で一面真っ白な花散里の田舎道。そこを無邪気に走る少年の姿があった。


極寒の中、素足に赤い下駄を履いている。それも一本下駄だ。長髪をみずらに結い、大きなベールのような桃色の布を頭から被っている。狩衣に袴姿。


明らかに里の子どもではない。


手には竜笛をしっかりと握りしめ、菫と、見た目の年齢がそう変わらない少年は丘の上をめざしひた走る。



それに気づくものは、一人もいなかった。




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