9. 恋バナ
誤字があれば修正しぃまぁすぅ。(ごめんなさい ちょっとふざけたくなったんです。)
青野 陸 - - -
今は風呂の湯船の中だ。楓と唯奈も一緒だ。
驚いたこと。唯奈は本当に気にしない。出会って1日なのにちっとも恥ずかしがらずに服を脱ぎやがった。表に感情が出ないタイプなのかもしれないが、これは才能だ。でももっと驚いたことがある。
こいつ体がやべぇ。服の上からじゃわからないけど、筋肉と胸がなんかすごい。胸は楓よりあるかもしれない。筋肉は最低でもあたしよりはあるな。
でもその次に驚いたこと。痣多くね?あぁ、だから長袖と長ズボンなんだな。まぁそういう環境で育ってきたことは予想できるが、いくら何でも痛いだろう。本人にとっては辛いだろうけど、さすがに気を遣う。
あたし「なぁ、唯奈。痛くないか?」
唯奈 「あぁもう慣れたので。」
こいつ、本当に気にしないタイプだ。表情一つ変えねぇ。おそらく過去のことに触れれば気にするだろうが、体のことに関してはマジで大丈夫なんだろう。だから男子との部屋も受け入れたのか。じゃあ、
あたし「胸はどれくらいだ?」
唯奈 「今日測ったんですけど、楓さんが教えてくれないんです。」
楓がそっと目線を外した。まぁ、聞いたら楓が傷つくだろうな。多分唯奈のほうが大きいし。
唯奈 「でも、胸ってそこまで重要じゃないと思うんです。」
あたし「お?何で?」
唯奈 「邪魔だと思いませんか?」
あたし「お、おう、そ、そうかもしれないな。」
楓がこれまで以上に首を縦に振っている。まぁ、いらないと思ったことはないけどな。
あたし「で、でもほら、男は、胸がある女が好きって聞くぞ?モテるぞ?」
唯奈 「なんで見た目で判断されないといけないんですか?不公平じゃないですか?愛はどこに行ったんですか?」
あたし「いや知らねーよ。いつの間にかそういう世界になってたんだよ。」
こいつまさか、
あたし「おい、唯奈、お前、恋についてどう思う?」
唯奈 「有名な人生ゲームのイベントですよね。甘酸っぱいって聞きますけど、食べ物なのか飲み物なのかイベントなのか行事なのかも知りません。クラスの人は皆経験しているそうですが、私はやったことありません。」
こいつ いつか怒られるぞ。ん?まてよ?
あたし「じゃ、唯奈、恋ってなんだ?」
唯奈 「落とし穴じゃないんですか?」
間違ってはないけど、、、!間違ってないんだけど、、、!ある意味落とし穴だったけど、、、!
あたし「それじゃ、あたしはもうその穴に落ちてたんだろう。」
唯奈 「え?恋、したことあるんですか?」
こいつ、、、!
あたし「あぁ!そうだよ!」
唯奈 「ど、どうでした?」
あたし「とても深くて抜け出すのに苦労したよ。」
こいつ、地味に恋に対する認識に矛盾が発生していることに気が付いてないな。
あたし「唯奈、モテるってどういうことか知っているか?」
唯奈 「えっと、好かれるっていうことですよね。」
あたし「じゃあ、なんで恋に落ちるんだと思う?」
唯奈 「、、、足を踏み外すから?」
あたし「バカなの?」
唯奈 「え?違うんですか?」
あたし「誰から教わった?」
唯奈 「母です。」
あたし「お母さんの人生大丈夫!?」
唯奈 「あ、もうこの世界にはいないです。」
あたし「しれっと悲しいカミングアウト!っていうか大丈夫の意味が違う!」
もう どうしようもないな。
ここで楓が私の肩を軽く叩く。そして下を向きながら首を横に振った。
あたし「え?もう手遅れってこと?」
楓は大きくゆっくりと頷く。
あたし「唯奈、蒼から教わっとけ。あたしはもう疲れた。」
唯奈 「え?恋って結局なんですk」
あたし「楓、こいつは本当に手遅れのようだ。」
~脱衣所~
唯奈 「あの、陸さん。」
あたし「ん?」
唯奈 「髪を切ってほしいんです。」
あたし「え?切っちゃうの?」
唯奈 「はい、正直言って、邪魔なんです。」
背中の真ん中くらいまであるもんな。わからなくもない。
あたし「それなら、龍にまかせなよ。あいつ、なんか変なところで器用なんだよ。」
楓 『どこまで切るの?』
唯奈 「えっと、、、出来れば、肩まで。」
あたし「失恋かよ。あ、失恋って、何かわかる?」
唯奈 「落とし穴の中にある、もう一つの落とし穴ですよね?」
間違ってないんだよなぁ、、、!間違ってるけどなぁ、、、!
あたし「だ、誰から教わった?」
唯奈 「母です。」
ため息すら出ないわ。蒼がちゃんと教えてくれればいいけど。
楓 『その服 似合ってる』
唯奈 「ありがとうございます。」
あたし「おぉ、いいじゃん。誰が選んだ?」
唯奈 「店員さんです。」
あたし「有能。」
次話は一がなんかすごいです。






