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進捗前 ニートに転機!?
《ニートにだって希望はある》
カタカタ、カチカチ、カタカタ、カチカチ、、、、
何もない真っ暗な闇の中、延々と音が鳴り響く。
俺、小暮 光作は毎日自作パソコンとともに暮らしている。大学を卒業したものの、就職活動で挫折し、今に至っている。今は外に出た記憶などない。食料はすべてインターネットで調達できるからだ。困るのはお金だけだ。親に頼るのもなにか心に残る。だが、とてもではないが自分で稼げるわけでもない、そんな切実ななやみの持ち主である。こんな俺に何か転機でも訪れないかと願う一方だ。
俺はいつも動画を見たり、オンラインゲームをしたりしている。ときどき「このままじゃダメだ」とか「自分を変えたい」とかつぶやくことがある。まだどん底ではない、そう感じた。
――ピンポ~ン お届け物です
おっと、食料が届いたようだ。腹が減っていたのでちょうどよかった。
「ん?ちょっと待てよ。何頼んだんだっけ?」
疑問を持ちつつもとりあえず箱をあけた。そこには一切れの紙だけが入っていた。
――提供される側ではなく提供する側になれ
、、、こう記されていた。