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中5

遅くなりました。

今回はレオの話です。





‐レオside‐


ティアに怒りから婚約破棄を勢いで言ってしまったが、落ち着いて今考えれば破棄にならなくてよかったとほっとしている。


そもそも俺があんな事を言ってしまったのは、きっと2ヶ月前にティアにパーティーで話しかけようとしたときに俺という婚約者がいながら若い男と二人でテラスに出ていった時が始まりなんだと思う。


俺は二人が出ていくのを後からそっと付けた。その時俺が見たのはティアがキスしている場面だった。


それだけじゃない若い男に「月夜の天使のようなあなたにあなたの外見だけで内面を見ないレオ様はふさわしくありません。ですが私ならばあなたの内面も愛して差し上げれます。」と言われていた。


それを聞いて苛立ちを感じたがティアがすぐに否定するだろうと思っていたのに否定するどころか納得していたのだ。


「確かにレオ様は私の外見をよく見ていますわね。それ・・・・」


俺はティアの言葉を聞いていられずその場を後にした。


今まで向けてくれていたあの笑顔は偽物だったのかと俺は絶望した。


物心がついたときには当たり前のように横にいる存在で、第二王子という立場の重さや兄と比べられた時の悔しさ、悲しみを感じた時もいつも一番に気付いてくれて側にいてくれた存在だ。


大好きという言葉では言い表せないほどティアを思っていた。


だからティアの笑顔だけは本物だと思っていたのにその笑顔の裏で外見しか見ていないと思うほど俺のことをなんとも思っていないと考えるだけで絶望感を感じていた。


その後のパーティーからティアの姿を見るのがつらくなりティアを探さないようにしていた。


そんな時マリネが転校してきた。


俺に近づいてくる女はいつも俺の地位と外見しか見ていない女ばっかりだったから相手にせずに流していたがマリネはそうではなかった。


最初はマリネも俺の地位や外見にしか興味がない女かと思っていたが話してみると俺がティアのことで苦しんでいることにすぐに気が付いてくれた。


第二王子として感情を相手に読み取られないように感情を隠す訓練をされてきた俺の表情を見抜いてティアのことで苦しんでいることを当てたのはマリネが初めてだった。


表情を見抜くのはティアも同じだったが、ティア以外で女では初めての存在。


だから俺はマリネの言うことを信じてしまった。ティアの本当の顔は黒だと思ってしまっていたということもあるが。


だけどマリネの話は全て嘘でなんの罪もないティアを俺は大勢の前で傷つけてしまった。


でも、婚約破棄宣言をしてしまったにもかかわらずティアは俺のことが好きだと言ってくれた。


俺の愚かさからティアを信じれずにマリネの言葉を信じてしまった俺を見放すのではなく、向き合ってくれている。


今のティアは昔と同じティアだ。だが、だからこそ納得がいかない。なぜあのパーティーで否定してくれなかったのか。


俺がティアに対してここ最近感じていた苦しみの原因を聞いてみれば解決するだろうか。











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