現実に戻ろう!
「カット!」
野太い声が、その場に響く。その男、「オウル・ネイキッド」は、メガホンを持ちながら四人に近づいていく。そして・・・。
「いやー、今日も良かったよ。」と、一言。
それに対し、勇者たち四人は、各々反応する。
「いえいえ、そんなことありませんよ。むしろ今日は、調子が悪かったぐらいです。」
アイリが、落ち着いた雰囲気でそう答える。
「あったり前じゃないですか!俺、さっきのシーンはかなり気に入ってたんで、気合いれてやったんすよー。」
アクス改め本名「ライキ・アーネット」が力説する。
「監督、自分さっきミスってしまったんですが、わかりました?」
ルイスがオドオドしながら、質問している。
「今日もよかったということは、前もその前もよかったという事ですね。はっはっは。さすが私、といったところでしょうか。」
ジャックがナルシスト気味に答える。これには、オウルも苦笑いせざるおえない。
さて、先ほどから何がなんやら分からない方、さっきまでの戦いは?と思っていあなた、そしてなぜ、ライキ以外の三人の本名が出てこないのかと気になっているあなた、今説明いたしましょう。
まず、先ほどの戦いは、フィクションつまりドラマの撮影だったのです。そして、ライキたちはそのドラマの主演をつとめています。そう、ライキたちは俳優なのです。
次に、ライキ以外のメンバーの本名が出てこない理由は、次話から三人はほとんど出てこないからです!
そして、この世界は科学と魔法が同時に進歩した世界。だから、ドラマの撮影をスタントマン無しでやっているのです!
そして、ある程度の談笑とミーティングを終えて、それぞれがマネージャーと楽屋に戻っていく。