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太陽の衝撃

作者: 緋桛 鳳
掲載日:2015/06/27

新緑に朝日が降り注ぎ、木漏れ日が静かに優しく地面を照らしている。


コテー棟には、林間学校で訪れた醍醐高等学校の生徒達が、グループに分かれて泊まっている。

昨日から、生徒達は、この地を訪れ、日常の学生生活では味わえない自然の感覚の中に身を置いていた。

昨晩は、キャンプファイヤにマイムマイムなどのお決まりの取り合わせや自然のプラネタリウムを堪能し、心地よい疲れに生徒達は深い眠りついている。


太陽はゆっくり昇り始め、新緑の中のコテージにも、朝日の優しくも暖かい光が届き始めた。


突然、山鳥の囀りと木漏れ日が織り成す朝の静寂を大きな音が引き裂いた。


コテージの一つが燃え上がったのだ。


就寝していた教師や生徒達は突然の轟音に飛び起き、コテージの外に出て燃え上がっているコテージ一つを見入っている。


泣き叫ぶ生徒達やスマホを弄っている生徒達、何があったかと口々に言い合っている生徒達もいる。


引率の教師は、状況の把握がある程度できたようで、それぞれの担任のクラスの生徒達を集めだしている。


燃え上がっているコテージから十分距離がとれた場所で、生徒達の点呼が始まった。

教師達は、自分の受け持つ生徒達を確認するも、やはり、燃え上がっているコテージにいるはずの生徒達がいないようだ。


やがて、消防・救急・警察も到着した。


消防が消火活動に入り始め、救急が怪我人等の処置に入っている。



当時、私も、この火災の際、燃え上がったコテージとは、少し離れたコテージに泊まっていたが、爆発音に飛び起き、自分の部屋から出た。

他の部屋に泊まっていた同じグループの仲間と何が起こったのかと、窓から見える炎と煙に目を向けていた。


クラアもいつの間にか隣に立っていて、同じ状況に見入っていたが、私に向かって、言った。

「王水君、行ってみよう。」

「分かった。いつものだね。」


燃えているコテージに向かって走った。道すがら多くの生徒が、コテージの一つに視点を集中させ、時が止まった様に見えた。


コテージの燃えている状況が把握できる場所まで移動した。特にガソリンや灯油などの臭いはしないようだ。コテージの窓ガラスは外に粉々に割れ吹き飛んでいるのが確認できた。

「何か建物の中から爆発したのかもしれない・・・」とクラアが呟き始めた時、「各グループの生徒の皆さんは、広場に集合してください。」と後ろの方から声が聞こえ、クラアと私は広場に向かった。



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