なぞなぞ
「なぁ、エロいなぞなぞって知ってる?」
「聞いたことはあるけど」
男子高校生二人組が会話をする。
「例えば、Hになるにつれて、だんだん硬くなるものって何だ?」
「たしか、鉛筆だっけ?」
「正解」
「まぁ、聞いたことあった問題だからな」
単純な問題に拍子抜けるのであった。
「俺、思ったんだけど、あえてここで、エロい方の答えを真面目にはっきり言ったら面白くない?」
「俺はお前の言ってることが面白いくらい分からないんだけど、どういうこと?」
「例えば、さっきの問題を真面目にはっきり・・・ち○○○って言えば、すごい笑いが起きると確信してるんだけど、どう?」
「どうって言われても、頭おかしいとしか思われへんし、大体、それを言わへんためのなぞなぞやろ」
「だからこそやん」
「はぁ」
「真面目にはっきり言うからアカンのかな?」
「そもそも、言うからダメなんだよ」
「今度は、ナチュラルに言ってみるわ」
「話は聞いておこうね」
「さっきの問題を俺に出してきて」
「いいけど、それじゃあ、Hになるにつれて硬くなるものって何だ?」
「えっ、ち○○○じゃないの?」
「これは、一言で言えば、アホやな」
「何で? 今、振り向き様に言ったよ」
「どんだけナチュラルに言っても、放送禁止用語は放送禁止用語だからな」
「ダメ?」
「絶対ダメ。あと、周りに女子がいることも忘れないでください」
女子が軽く引いていたのは、二人にとってどうでもいいことであった。
「じゃあ、どう言ったら好感度とか上がるかな?」
「衝撃発言にしか聞こえなかったんだけど、好感度上げるつもりの話だったの?」
「他にどういう話だと思ったの?」
「ゴミのようにくだらない話だと思った」
「ゴミは言い過ぎじゃね?」
「超妥当だったと思ったけど、それじゃあダニで」
「俺分かっちゃった」
「何が?」
「答えが下ネタだから、好感度が上がらないんだよつまり、答えが真面目で誠実だったらいいんだよ」
「へぇー」
「だから、問題をエロくして、答えを誠実にすれば絶対に好感度が上がるはず」
「何故、わざわざ問題をエロくする必要がある?」
「ハードルを下げる的な?」
「意味不明です」
「だから、問題が下ネタで女子からのハードルとか下がるじゃん。あの男子最低って、でも、そこから真面目で誠実な答えだったら、もともとのハードルが下がってるから、あの男子格好いいとかそういうことになるはず」
「そんなこと思う女子は、まともではないな」
「例えば・・・二人の男女がセッ○スしています、二人は何をつくってるのでしょうか?」
「最初から最底辺の問題だな。それで答えは?」
「正解は、未来を担う次の世代・・・どう?」
「要するに、子供って言いたいんだろ」
「違う違う、未来を担うっていうところが、グッと来ない?」
「問題が最低すぎて、グッともくそもねぇ」
「じゃあ、問題をちょっとエロ弱めでいくわ」
「この話に付き合ってる俺って何だろうな」
「女性が朝起きると、ベッドで素っ裸、さて、どうしてでしょうか?」
「さっきと、問題のレベルが一緒なんだけど」
「正解は、ワンナイトラブでした」
「問題と答えが最低になった」
「どう?」
「俺ら、エロ漫才をしてるわけじゃないよな」
「してないよ」
「というか、絶対になぞなぞで好感度は上がらん」
キーンコーンカーンコーン。
「というわけで、この話はお終いです」
「じゃあ、続きは放課後で」
そして、放課後。
二人はファミレスで約三時間ほど話したそうだ。