プロローグ
どうもKOKOAです初めまして。この作品は二作品目ですがもう一つは全然進んでないので初心者ということです。至らぬ点は多いと思いますが読んでいただければ幸いです。
扉をあける。
席の場所を確認して自分の席に座ると同時に周りを見回す。
後ろの方の列は寝ている人がチラホラと見える。次に真ん中の列だが談笑をして盛り上がってる。うるさい。そして最後に俺のいる前の方に位置する列はほとんどの人が緊張している。
そう今日は新しい悪夢の始まりである入学式だ。
俺の入った木響高校は私立の中でもそこそこ金がかかる。金はかかるが設備はそこまで良くない。じゃあなにに金がかかっているのか。
それはそこそこ大きい敷地である。ここは普通の学校の二倍近くも敷地があり尚且つ都会に建ててるもんだから金がかかるのである。
まあそんなこともあり学生の中には時々金持ちがいたりする。
「あ、すいません」
ボーっとしていると不意に頭が何かにぶつかる。
「あ、こちらこそすいません」
慌てて謝る。別に謝るほどのことではないが謝る。これぞ日本人魂。
その人は俺が謝るとすぐに軽く会釈をして去っていった。
「えー新入生の皆さん。入学おめでとう。これからは――」
前に向き直ると、すぐに校長の話が始まった。しかしなぜ校長とかってこうも話が長いのだろうか。
校長の話が終わり自分の教室に入るとまた自分の席探しを始める。
席で待つこと数分。二十歳ぐらいのきれいな女教師が入ってくる。
「え~まず皆に自己紹介をしてもらおうと思います」
老いた教師はそれだけ言うと一番窓側に座っている人を見た。
それから順番に自己紹介をしていく。
「星野美久です。これからよろしくお願いします」
十数人が過ぎた頃聞いたことのある声がした。
目をやるとさっきの人であることが分かった。
ぶつかられたときは分からなかったけど改めて見るとかなり可愛い。腰まで伸びた黒髪に優しげな黒い瞳。背は俺よりも少し小さい。
実際可愛いと思った人は多いのだろう。男子はちらちら見てるし、女子は一瞬嫌な顔をした。てか女子の皆さん怖い。
そしてまた数人自己紹介をして俺のターンになった。
「あ、えーと谷道空です。これからよろしくお願いします」
うん、キョドったことを除けばそこそこいんじゃないかな。
そしてまた数人自己紹介をして全員が自己紹介を終えると教師が口を開く。
「はい、えーとりあえず私も自己紹介しとこう。私は相川千鶴だ。一応二十歳後半だ。以上!」
まじか……見た目より年をとっていた。なるほどこれが詐欺か……
「とりあえず三日後、親睦を深めるため合宿をするのでよろしく!」
テンション高いなこの人……。
まあ、そんなこんなで俺の高校生活が始まる――