飽き性も向上心があるといえば聞こえは良い。
「なんかこのパターンにも飽きが来るよねー。」
「まぁ飽きっていうか・・・そろそろ踵落としっていうのはやめてほしいよ。」
いやアンタ、そろそろも何も・・・や、いいや。
「飽き性?」
「飽き性とは言いませんー、現状に満足しない女なんです、私。」
向上心があるといえば聞こえはいいよね。聞こえはね。
と無駄にグダグダ話していたら、ガチャリとドアが開いた。
今日もゴージャスな宰相様である。
ちなみにどうでもいい情報だけど、美人ってみるだけでテンション上がるよね!
「お久しぶりです!貴女の幸奈ですよ宰相さん!!」
「私のモノにした覚えはございませんわ、ユキナさん。」
その心に突き刺さる距離のある笑顔はなんでしょうかね!
完璧な笑顔過ぎて逆に貫禄感じる!素敵!!
物理的に宰相が一歩下がった。あれ?
「なんか凄く不思議そうな顔してるけどね君、全部口から出てたよ。」
「えー、そんな口緩くなった覚えないですーまったく魔王じゃないんだから。」
「オレだって口緩くなった覚えないよ、これでも国背負ってんだから。」
そういえば王様だった。
「なにその意外そうな顔。君はわかるけどなんでライラまでそんな顔してんの!?」
「いえ、その・・・そのような自覚がおありでしたとは露知らず。」
そりゃ仕事サボってりゃそう思われても仕方ないよね。