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絵本を開いて、閉まらない。  作者: 真白 白色
気がついたら戻れない編
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あいかわらずです、頭上からこんにちは。




 王道?うんわりと好きだよ、いいよね。

魔王に攫われた姫を王子か勇者が助けに行って恋に落ちるとかさ。

トリップした子が勇者になって王子様といい感じになって恋に落ちるとかさ。

まぁ色々あるよね。



 とりあえず王道が好きなわけよ王道が。





「またかよ!」


「こっちのセリフなんだけど。」




 もういい加減見飽きたと言いたいところだが残念ながら相手は美形・・・見飽きるはずがない。

まぁ眼福程度には感謝してますけど。なにか?

今回は出現ポイントが若干ずれて魔王の頭上ではなく向かっていた机に着地した。というか、落下した。



 とりあえず、机の上に座り続けるのも行儀が悪いので机からおりた。




「もー、君のせいで書類グシャグシャ・・・やり直しじゃん。」


「事故です。仕方がないね、仕事しろ魔王。」


「君のせいでしょ。」



 サボり魔王だが今は正論なので素直に黙った。


 どうやらここは仕事部屋らしい。

本棚にぎっしり詰まっている本のタイトルは読めない。

余計な装飾のない簡素な部屋だ。



きっと民衆からは好かれるタイプだな、ヘタレ魔王でもいいところの一つ二つはあるのか。




「あらぁ、ユキナさんいらっしゃい来ていらしたんですね~。」


「あ、宰相さんお邪魔してまーす。」


「なんでそんな仲良さげなの。」




 お茶とお菓子までだしてもらった。

さすが別嬪さんは違うねーお嫁さんに来てー!お断りします。おぉふ何かが突き刺さった。


 なんてじゃれついていたら窓ガラスが割れた。



その窓から飛び入ってきた燃えるように赤い髪をしたいかにも少年漫画の主人公っぽい青年。

とそこで私はハッとして尋ねた。



「まさか勇者の再来!?」


「いいえ魔王の親友です。」


「もうちょっと心臓に優しい登場しような!」




 いくら肝の据わった私でも吃驚しちゃったよ。

というか窓硝子の破片がお茶に入って大惨事なんですけどー。





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