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その腹黒さも一面である  作者: 縁側之猫
3章 領内外
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045 視察と休暇(2)

サブタイトルと内容がかみ合わない

ぐげーとうめき声を上げながらくるんでいるのは探していたノブヨシだった。のだよ?


毎回なにかと絡んでくるのだがその都度叩き伏せている。


ノブヨシも修行とやらを積んで実力を上げているのだがこちらも、伊達に城仕えをしている訳でもなく手練と訓練したりして強くなっている。


なので一向に負けたことがない。

友人の為にも負けた方が色々と進展があっていいのだが、性に合わないのでいつもどおりの結果になる。


突っかかってくる理由は九割程が彼の幼馴染との関係に起因するのだが、それでも手加減は出来ない性分なようだ。


「畜生!!今度こそは勝てると思ったのに!!」


かなり修練を積んだようで前回よりも攻撃が鋭くなった気がする。

まあそれでも力量不足だが。


「頑張れ」


応援はしないのだが声だけは掛けておく。


「それはさておきこっちの用事だ」


起き上がれないノブヨシの襟を掴んで、用意された部屋へ引き摺っていく。


周囲からは驚愕の声が漏れ聞こえているが気にしない。

何に驚かれているのか良く分からないし、反応するのも面倒だ。



借りた部屋まで来たところでノブヨシをほうり投げる。

「さてこの用事だが・・・、なんだったか?」


「ふざけるな!!」


掴みかかってくるノブヨシを再度放り投げて思い出そうと試みる。


「そうそう、ギルドの登録手続きを頼みたかったんだった」


背中を打ちつけうめき声を上げているノブヨシに思い出した用事を告げる。

いつの間にやらシステムが確立したギルドを楽しもうと思ったんだった。


日本風身だが、異なる世界だし。冒険ならギルドに登録というのもお約束だしなあ。


「そ・・・そんな用事なら受付(カウンター)で済ませやがれ!!」


「そうなんだが、一応職員の顔効きだと箔がつくかと思って?」


「コネで入るとかそんな箔付けいらないだろ!!悪い方への箔付けじゃねーか。評判悪くなるわ!!」


ノブヨシの言う事にも一理あるのか。だが社会で生きるにはコネって馬鹿に出来ないだろうしなー。


「じゃあ、お前にもう用は無いな」


「くっ!!このやろー・・・」


怨み声が背中から聞こえたが無視してそのまま部屋を後にして受付(カウンター)へ向かう。


ギルド入り口に戻ってくると、周りから視線を集めたが気にしず空いている受付さんに声を掛けた。


「すみません、新規でギルド登録をしたいのですが宜しいでしょうか」


うむ、適切に喋れてるだろう。やればできるのだ。


「あっ、はい。新規登録ですね。失礼ですが読み書きは出来ますか?出来なければ登録書類は代筆も可能ですが」


「ある程度は大丈夫です」


「ではこの書類に記入して頂いてからもう一度声を掛けて下さい」


受け取った紙には、名前、出身地、特技、年齢等々履歴書に書くような項目があるようだ。

しかし、紙だ。

まだまだ手触りが粗いが紙なのだ。


求め続けたものが日常で使われているのを見てちょっと感動した。


それとは別にささっと書くだけ書いて提出しにいく。


「これでいいですか?」


「はい、確認しました。では測量に入りますので付いてきてください」


「あの、測量って?」


視力検査でもあるのか?


「身体特徴を記載する為に身長・体重等の実測記録をとらせてもらっています」


「そんな事も記載するんですか」


「はい、このほかに人相書などを入れて確認用原本とします。二重登録や犯罪等不利益行為を行った場合に手配書にするなどに活用されます」


「身分保障をするためですかね」


「それも含めてですね、信用問題がかかるのでこれでもまだ緩い位だという声もありますが。ここですね」


連れられた部屋に入る。小さな部屋で、物もそんなにない。


「それでは測量させてもらいますね」


受付さんは手馴れた感じで各種数値データを測り用紙に書き込んでいく。


「では次は人相書きですね」


数分で終わり、次の部屋へ連れて行かれる。


次の部屋には別の職員が控えており座るように指示されて、座って少しまつとささっと紙に書き込んでいく。


こちらも手早く終わったのだが、見せてもらった人相書きは特徴を捉えただけの日本画風だった。

これを見て傷やら何か特別な特徴がなければ、髪型や体重の増減で分からなくなるのではないかと不安になる。


今後の課題として写実絵の普及をしてみるか。写真があると間違いないのだが、原始的な方法も良く分からないし実用的ではないかもだ。


ひとつ改善点が見つかって良かったと思えた。


そこまで終わって、また受付(カウンター)へ戻ってくる。


「それでは、これからギルドでの規定と遵守事項、ギルドの活用方法などの説明をさせて頂きます」


少し休憩をいれますか?と聞かれたが特に疲れているわけでも無かったので話を進めてもらう事にした。

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