オープニング
(オープニング映像。激しい戦闘シーンや歴史的映像のモンタージュ。マケドニア騎兵の突撃、モンゴル騎馬軍団の疾走、フランス軍の砲列、第二次大戦下のロンドン空襲と戦闘機など、各時代の象徴的な映像がテンポよく切り替わる)
(テロップ)「もし、歴史を動かした英雄たちが、時空を超えて語り合ったら?」
(タイトルロゴ)「歴史バトルロワイヤル!」
(荘厳さと未来感が融合したスタジオ。コの字に配置されたテーブル。中央には司会者席。背景には番組ロゴ。静寂の中、スポットライトが中央を照らすと、可憐な司会者・あすかが立っている。手には光るタブレット「クロノス」。)
あすか:「時空を超えた魂の交差点へようこそ。『物語の声を聞く案内人』、わたくし、あすかがご案内します。」
(優雅に一礼)
あすか:「ここは、その名が歴史に深く刻まれた伝説の人物たちが、現代に蘇り、熱い議論を交わす場所、『歴史バトルロワイヤル』。」
あすか:(クロノスを操作し、画面に「戦争」の文字と、燃え盛る炎や兵士たちのシルエットなどのイメージ映像を映し出す)
「今宵、私たちが耳を傾ける物語のテーマは…『戦争』。人類が繰り返し、その度に歴史を大きく動かしてきた、栄光と悲劇の二面性を持つ営みです。」
あすか:「なぜ人は戦うのか?勝利とは何か?敗北から何を学ぶのか?…その答えを最も深く知るであろう、4人の偉大なる『戦争の指揮官』たちを、時空を超えてお招きしました。」
(期待感を込めて、スタジオ奥のスターゲートを見つめる)
あすか:「さあ、伝説の幕開けです!クロノス、ゲートオープン!」
(ゴォォォ…!スターゲートが眩い光を放ち、渦を巻き始める。)
あすか:「まずお迎えするのは、紀元前4世紀、若くして立ち、ギリシャ世界を統一すると、破竹の勢いで東方へ!ペルシアの大帝国を打ち砕き、その版図をインドにまで広げた、まさに神話の時代の英雄!若きマケドニアの獅子!アレクサンドロス大王!」
(スターゲートから、黄金の鎧の輝きを思わせる光と共に、若々しくも威厳に満ちたアレクサンドロスが登場。自信に満ちた足取りで歩み出て、鋭い視線でスタジオを見渡す。)
アレクサンドロス:「フン…。(周囲を見回し)なかなか大掛かりな仕掛けではないか。この私、アレクサンドロスを呼び出すとは、貴様たち、それなりの覚悟はできているのだろうな?」
(不敵な笑みを浮かべ、あすかに一瞥をくれると、迷いなく指定された席に着く)
あすか:「ようこそ、大王。お待ちしておりました。」
(微笑みで応じ、再びスターゲートへ向き直る)
「続いてお迎えするのは、13世紀、バラバラだった遊牧の民を鉄の規律でまとめ上げ、蒼き狼の旗の下、ユーラシア大陸を疾風の如く駆け巡った、史上最大の大帝国、モンゴル帝国の礎を築いた偉大なる初代皇帝!チンギス・カン!」
(スターゲートから、重厚な毛皮を纏ったような威厳と共に、静かにチンギスが登場。表情は硬く、その眼光は鋭くスタジオ全体を射抜くよう。アレクサンドロスと一瞬、視線が交錯する。)
チンギス・カン:「…………。」
(声は発さず、ゆっくりと歩を進める。その存在感だけで場の空気が引き締まる。静かに、しかし確かな足取りで席に着き、正面を見据える)
あすか:「陛下、長旅お疲れ様でした。…さて、お次は、フランス革命という激動の時代が生んだ、不世出の軍事的天才!その革新的な戦術とカリスマで、一兵士から皇帝の座にまで上り詰め、ヨーロッパの地図を塗り替えた英雄!ナポレオン・ボナパルト!」
(スターゲートから、やや小柄ながらも、圧倒的な存在感を放つナポレオンが登場。特徴的な帽子を被り、計算高い視線でアレクサンドロス、チンギスを素早く観察する。)
ナポレオン:「ほう…これはこれは。時空を超えるとは聞いていたが、まさかこれほどの名士たちと席を同じくすることになるとはな。」
(口の端を上げ、面白そうにあすかを見る)
「結構。退屈はせずに済みそうだ。」
(自信に満ちた態度で席に着き、腕を組む)
あすか:「皇帝陛下、光栄です。…そして、最後にお迎えするのは、20世紀、二度の大戦を経験し、特に第二次世界大戦という人類史上最大の危機において、その雄弁と不屈の精神で国民を鼓舞し、自由主義陣営を勝利に導いた、大英帝国が誇る偉大なるリーダー!サー・ウィンストン・チャーチル!」
(スターゲートから、恰幅の良い体躯にスーツを着こなし、葉巻を咥えるような仕草を見せながら、チャーチルが悠然と登場。老獪さとユーモアを湛えた表情。)
チャーチル:「やあやあ、これはこれは…随分と賑やかな顔ぶれですな。」
(目を細めてアレクサンドロス、チンギス、ナポレオンを順に見る)
「ふむ、アレクサンドロス大王に、チンギス・カン、そしてナポレオン皇帝陛下か。いやはや、歴史の教科書が一堂に会したようだ。」
(ゆっくりと歩き、自分の席に着くと、満足そうに息をつく)
「さて、どんな激論が交わされるのか、楽しみですな。」
(全員が席に着き、スタジオには緊張感と期待感が漂う。コの字型のテーブルで、互いの顔が見える配置。)
あすか:「アレクサンドロス大王、チンギス・カン陛下、ナポレオン皇帝陛下、そしてチャーチル首相。改めて、ようこそ『歴史バトルロワイヤル』へ。まさに、歴史を動かした巨人たちが揃い踏みです。」(一呼吸置き)
あすか:「皆様、それぞれ異なる時代、異なる場所で、国家や帝国の命運を賭けた『戦争』を指揮してこられました。今宵は、その経験と哲学を存分に語り合っていただきたいと存じます。」
あすか:「まずは、皆様に単刀直入にお伺いします。クロノス、最初の問いを。」
(クロノスに大きく「あなたにとって戦争とは?」と表示)
「皆様にとって、『戦争』とは、一言で言い表すならば、何でしょうか?…では、アレクサンドロス大王からお願いできますか?」
アレクサンドロス:「『戦争』か…フン、それは『栄光』への道、そのものだ!」
(即答し、自信に満ちた目で)
「臆病者には決して掴めぬ、英雄のみが駆け抜けられる舞台!我が槍が届く限り、世界を一つにし、このアレクサンドロスの名を不滅にするための、最高の手段よ!」
あすか:「栄光への道…ありがとうございます。では、チンギス・カン陛下、いかがでしょうか?」
チンギス・カン:「……『秩序』だ。」
(静かに、しかし重みのある声で)
「バラバラで争いばかりの者たちを一つに束ね、揺るがぬ法の下に統べるための力。戦いは好まぬ。だが、大いなる平和と秩序のためには、避けられぬこともある。」
(厳しい表情で正面を見据える)
あすか:「秩序…深いお言葉です。ナポレオン皇帝陛下はいかがでしょう?」
ナポレオン:「戦争とは、『政治』の延長であり、国家の意志を貫徹するための究極の『道具』だよ。」
(冷静に分析するように)
「感情や理想だけでは勝てん。緻密な計算、優れた戦術、そして兵士を掌握するカリスマ…全てを駆使して勝利という結果を出す。それが戦争というものだ。」
(指でテーブルを軽く叩く)
あすか:「政治の道具…ありがとうございます。では最後に、チャーチル首相、お願いします。」
チャーチル:「戦争とは…うーむ、忌むべきものだ。できれば避けたい、悲劇だ。」
(少し間を置いて、しかし力強く)
「だが、自由や人間としての尊厳が踏みにじられようとするとき、国家が存亡の危機に瀕したとき、我々は『断固として戦わねばならない』!それは、文明を守るための、最後の、そして最も困難な『義務』なのですな。」
(葉巻を(持つ仕草で)ゆっくりと口元へ)
あすか:「栄光、秩序、道具、そして義務…。皆様、ありがとうございます。早くも、それぞれの信念がぶつかり合う音が聞こえてくるようです。」
(微笑みながら)
「さあ、ここからはいよいよ本題に入ってまいりましょう。最初のラウンドでは、皆様が最も輝いた瞬間について、深くお話を伺いたいと思います!」
(効果音:ラウンド開始のゴング音orデジタルなチャイム音)
あすか:(クロノスに次の議題を表示させながら)
「最初の議題は…『我が戦いの最高傑作~勝利の方程式~』です!」
(ここでオープニング終了、最初のラウンドへ続く)