第2話 大きな学園
私は【ティアード学園】の入学試験を受ける為に、1週間前に帝都キングストンへ到着したの。
今回私と一緒に帝都キングストンへ来たのは、ママとブラッドの3人。一応は3人家族で、ティアード学園の入学試験を受けにきたついでに、帝都観光をしに来たって設定なんだよね。
流石にティアード帝国の首都だけあって、周りには立派な建物がたくさん建ってて、私は歩きながら周りを『キョロキョロ』してるので田舎者感が丸出しだった……(汗)
人の数も経験した事がないほどに多くて、ママと手を繋いでないと迷子になりそうなんだよね。もし入学試験に合格したら、こんな騒々しい場所で生活が出来るのか不安になったの(汗)
私達は試験が終わるまでの期間に、滞在する事となる宿へ荷物を置いてから、入学試験会場にもなる【ティアード学園】を見に行く事にしたの。ティアード学園までの道程は、大通りを通って行けば直ぐに判ったの。だってお城かと思うような広大な敷地の中に、大きな学園の建物があったからね。
「あれがティアード学園だよ」
「ここなんだね。入学試験に合格すれば、通う事になる学園なんだね〜!こんな大きな場所だと学園内で迷子になっちゃいそうだ……」
余りにも大きな学園だったので、私は驚きながらママに話し掛けたの。
「確かに立派な学園ね。無事に入学試験に合格して入学できると良いわね♪でもセレンならきっと大丈夫よ♪」
「うん、頑張るね♪」
ママは優しい口調で返事をしてくれたので、私は直ぐに落ち着く事ができたの。入学試験に向けてやれる事はしっかりと頑張ったつもりだし、入学試験前に学園を見る事が出来たから、当日はその大きさに驚く事はもうない。『やってやるもん!』そんな気持ちでいっぱいになったの。
そして、入学試験当日を迎えた。




